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フルコンタクトの空手について
突然アパレル生産業者らしからぬ話題ですが、先日の投稿で息子が極真空手を習っているお話について記載しました。実は、先日九州で行われた小学生のフルコンタクト空手の試合で、非常に危険な反則行為が起き、全国ニュースにも取り上げられるほどの問題となりました。息子も空手を習い、試合にも出ているため、今回の件には驚きと衝撃を受けました。
そこで今回は、私なりの視点で極真空手のルールや方針について触れつつ、今回の反則行為について所見を述べさせていただきます。個人的な意見も多く含まれますが、どうかご理解のある方のみお読みいただければ幸いです。
極真空手とフルコンタクトルール
息子が習っている極真空手は、フルコンタクトのルールで行われます。極真空手はいくつかの会派があり、息子が所属するのは比較的規模の大きな団体です。その基本ルールを簡単にご紹介します。
小学生の試合では、頭部を守るためにヘッドギア、手や膝、脛、足にも防具を付けます。フルコンタクト空手では、実際に打撃を与え合うことで技術と精神力を鍛えますが、相手に危険を及ぼすような行為は厳しく禁止されています。たとえば、以下のようなルールが設けられています。
背中や後頭部への打撃は反則:攻撃は基本的に正面からのみで、後頭部や背中への打撃はすべて反則です。ヘッドギアを付けていても、顔面へのパンチや突きも禁止されています。
試合の中断と再開:「やめ」の合図がかかった場合、すぐに試合は中断されます。選手はコートの中央に戻り、「はじめ」の合図があるまで試合を再開してはなりません。場外に出た場合も同様に中断されます。
審判と安全管理:通常、レフェリー1名と4人の審判が配置されており、有段者の資格を持った師範が務めます。また、救護係や医務室、看護師の配置も義務付けられています。
こうした厳格なルールと安全管理体制のもと、極真空手では選手の安全を守りながら技と心を鍛えることを目指しています。
話題となった試合の反則行為について
ニュースで報じられた小学生の空手の試合では、防具無しの後頭部へのキックという非常に危険な反則が起こりました。映像を見る限りでは、防具は頭部を含め付けておらず、被害を受けた選手が顔を押さえてうずくまっている状況で、レフェリーが「やめ」の合図を出し、試合を中断しようとしていたように見受けられます。しかし、その直後にもう一人の選手が背後から相手選手の後頭部に蹴りを入れるという、通常ではありえない危険な行為が発生しました。
ニュースの情報と試合の動画を見る限りでは、今回の危険な反則行為が行われた試合は、同じフルコンタクトの空手の様ですが、極真空手ではない様です。極真空手とは異なる別の流派の空手の試合なので、多少ルールは異なるかもしれませんが、基本的な安全対策に関するルールや考え方は同じだと思います。しかしながら小学生の試合や稽古などで組手の際に頭部を含め防具を付けないで組手の試合を行う事に違和感を感じました。
また空手では、選手が場外に出た場合も試合は中断され、コート中央に戻ることが義務付けられています。映像から推測するに、コートの外に選手が出ようとしていたタイミングで「やめ」の合図があったはずで、攻撃が許される場面ではなかったと考えられます。これは極真空手でも他の流派の空手でも同様のルールだと思います。
また、蹴りを入れた選手は、技術的にはかなり高いレベルにあると見受けられ、上段蹴りも的確で強力でした。そのため、小学生が自らの意思でこのような危険な反則を行うとは考えにくく、「セコンドが指示を出したのではないか」との報道もありましたが、動画ではその真偽までは確認できませんでした。
さらに、試合中に被害選手がうずくまっている間、審判がなかなか介入せず、しばらく放置された状態だったことも問題視されています。極真空手では選手が倒れた場合、即座に審判や救護係が駆け寄るのが通常です。しかし、この試合では普段着のような審判が現場におり、役割分担が曖昧だった可能性も考えられます。
子どもの成長とスポーツのリスク
フルコンタクト空手は、痛みや怪我が伴うスポーツです。私の息子も稽古や試合であざをつくって帰ってくることが多いのも現状です。もちろん、スポーツにリスクはつきものです。他の格闘技やラグビー、サッカーなどでも、反則や不測の事態によって怪我をするリスクはゼロではありません。
空手は「殴り合い」「蹴り合い」というイメージも強い様です。もちろん空手は格闘技であり、特にフルコンタクトは組手などで痛みや恐怖が伴う場合もあるので子供にとっては、かなり向き不向きがはっきりしており、途中でやめてしまう子供が多いのも現状です。その為極真空手ではルールと防具のもとで安全に競技が行われるよう工夫されています。その中で、子どもたちは痛みを知り、我慢することで強く成長していきます。
とはいえ、今回のような反則行為が起こると、保護者として不安を感じざるを得ません。空手を通じて身心を鍛え成長することが重要だと考えていますが、それを支えるための安全対策や指導の徹底が必要であることも改めて感じました。
フルコンタクト空手に対する世間の見方と私の考え
今回の反則行為を受け、「小学生にフルコンタクトの空手をさせること自体が問題」という意見も出ているようです。しかし、どのスポーツでもルールに基づき安全対策を行うことで、リスクを減らしながら心身を鍛えることが可能だと私は考えています。使い方次第で凶器にもなる包丁が料理の道具でもあるように、空手も使い方やルールを守ることで、心身を育てる素晴らしい手段になるのです。
今回の件が、空手やフルコンタクトスポーツに対する偏見や誤解を生まないことを願っています。息子も、空手を通じて強く成長している姿を見せてくれています。また楽しそうに道場に通っています。今後もルールを守り、スポーツを通じて心身を磨く姿勢を大切にしていきたいと感じています。
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