量産の生地不良の処理について
アパレルの量産工程は、基本的に流れ作業、
つまりライン生産で行われます。
それぞれの工程が専用の作業を行い、
次の工程に製品を回していく仕組みです。
そのため、1つの製品が完成するまでに多くの人の手を経て製造されます。
これがサンプル縫製や小ロット生産とは大きく異なる点です。
量産では、沢山の人の手が加わるので
それだけ生地の汚れや不良個所が発生するリスクが高まるという事。
そのため、当社のようなアパレル生産業者は、こうしたリスクを前提に、
検品体制とその後の補修体制を強化しています。
実際には、縫い上がりにまったく不良がない工場は存在しないと言っても
過言ではありません。
特にラグジュアリーブランドやハイエンドブランドの製品は、
非常に繊細な生地を使用することが多く、
取り扱いには特に注意が必要です。
これらの製品は、不良が出やすい特性があるため、
いかに検品で発見し、迅速に処理できるかが重要な課題です。
サンプル縫製の場合、生地を多めに確保しておけば、
どうしても補修が困難な場合は
サンプル分だけ問題があれば裁ち直して
修正することができますが、
量産の場合は大量の不良が発生する可能性があり、
そんな訳にもいきません。
この場合、補修が広範囲か、大量に発生する可能性があり
迅速で適切な対応が求められます。
当社では、裁断や生産工程での汚れや傷は、
専門の補修業者と提携し、
ほとんどの場合は綺麗に処理することが可能です。
しかし、生地自体に織り傷や色落ちなどの問題がある場合、
回復が難しいケースもあります。
そのような場合は、裁ち直しや
生地商に戻しての再手配が必要になる場合があります
このような問題に対応するために、当社は専門の補修業者と協力し、
製品の品質を確保しています。
縫製時の針穴やアイロンの跡なども、ひどくなければ補修可能です。
このレベルの汚れであれば、大量でも短期間で跡形もなく消えます。
以前の投稿でも紹介しましたが
補修業者はまさにアパレル製造における「ドクター」のような存在であり、
私たちの業務において非常に頼もしいパートナーです。
量産であっても、こうした補修体制が整っていることで、
安心してお客様に納品できる高品質な製品を提供しています。
今後とも、小ロットから大ロットまで、
安心してご依頼いただける体制を整えておりますので、
ぜひご相談ください。