鏡。

鏡。

先日、ある多文化共生関係の講演会に参加しました。
それについてはまたどこかで書きます。
その中で、「外国人に抱くマイナスなイメージ」をたくさん聞きました。
だいたい2つに集約できるかと思います。

1つ目は「怖い」。
多分、「見た目が違う」「言葉が通じない(かもしれない)」というのが、主な原因だと思います。
私からして見れば、スマホいじりながら運転や黄色信号で全速の車の方が、はるかに怖いんですけど。「見た目が違う」って言われても、私とあなたも違うんだけどね…。
「言葉が通じない(かもしれない)」って言うのも、方言キツイ人とは日本人同士でも難しいと思います。現に私は、今の地域(出身地以外)のおじさんおばさんとは、たまに勘で話します笑「言葉が通じない(かもしれない)」って言うのも、方言キツイ人とは日本人同士でも難しいと思います。現に私は、今の地域(出身地以外)のおじさんおばさんとは、たまに勘で話します笑

2つ目が本題。
2つ目は、「マナーが悪い」というもの。
「ゴミの分別方法を知らない」「交通マナーが悪い」などなど。本当によく聞きます。実際に、自治体、受け入れ団体や企業、学校などでは、それらのマナーを学んでもらう授業などをしているところは多いと思います。

でも、私は思うわけです。

「彼らは本当にマナーが悪いのか?」

例えば、私は台湾に語学留学で住んでいたことがあります。
中国語は初めてだったので、最初の頃は文字通り右も左もわからない状態でした。そうなると、ゴミ1つ捨てるのが怖いのです。
「これをあこに捨てて良いのかな?」
「怒られたらどうしよう?」
「何て聞けば良いんだろう?」
という感じ。

屋台や学食のご飯だって同じです。どう買って良いか、全然わかりません。
周りをキョロキョロしながら、見よう見まねでやるしかないのです。
だから、外国では日本にいる以上に、周りの人を注意深く見ていました。
慣れれば少しずつ“本当”のルールも分かるようになって行きましたが、
最初の頃はおっかなびっくりな日々でした。

この経験から、
「マナーが悪いと思われがちな外国人も、私と同じかも?」
という仮説を立てるようになりました。
つまり、
「日本のマナーは知らないので、日本人のすることを見よう見まねでやってみよう!」
というのが、真実なのではないかというものです。

そうすると、外国人はマナーが悪い原因は、日本人にあることになります。
日本人のマナーが悪く、それを真似てるだけなのです。
そう思ったら、合点いく場面はあります。
例えば、無灯火自転車。
そもそもライトのない自転車を売ってる時点で誤解されそうですが、日本人でもライトをつけない人多いですね。
他の例では、ポイ捨てもそうです。
「ここゴミを捨てないでください」と書かれている場所にゴミを捨てる人は、
日本語が読めない外国人だけですか?そんなことないですよね。
同じような例はきっと他にもたくさんあるはずです。
私は直接マナーの悪い外国人を見たことがないし、
「マナーが悪い原因は何?」と聞く相手もいないので、検証しようがありません。

ただ、「外国人はマナーが悪い」と思う人には、
「自分も同じことしてませんか?」と問いたいです。
外国人を疎ましく思う前に、「自分はどうか?」
まず反省してみても良いはずです。

外国人は、日本人の"鏡"として、
日本人の実態を目立つように再現してくれている存在ではないでしょうか。
私にはそのように思えてなりません。
自戒を込めて。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?