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またまた元カレの話
本当に、もう二度と会えないかもしれないということが、真剣味を帯びてきた。
付き合っていた人は、バイト先で知り合ったけど、大学も一緒だったから、よく一緒に授業を受けていたし、お昼休みだって一緒に過ごした。
放課後も、バイトも、とにかく全てが彼と一緒だった。
彼と初めて出会ったのは大学に入学したての5月のことで、バイト先の先輩に「同じ大学の子がいる」と聞かされたのはその直後の春のことで、その人の情報を詳しく聞いたのが初夏で、その人が私のことを気になってるらしいと聞いたのが秋で、初デートをしたのが真冬の頃だった。
付き合ったのが大学1年の終わりごろで、そこから大学3年の初め頃まで、生活の全てを共に過ごすような日々が続いていた。
彼と別れてから私は自暴自棄になり、酒やタバコや男友達などに頼って過ごしてきた。挙げ句の果てには占いなんかにも手を出した。
夜は毎晩、彼を思って泣いた。
「会いたいよぉお」と泣いた。
けど実際復縁したいとは思わなかった。
彼に辟易して別れを切り出したのは私の方であり、彼のその人間性が変わることがないことは、一緒に過ごした1年間で学んでいたからだ。
それでも何故かどうしても会いたいと思ってしまう。夜に。お酒を飲んだ時に。しょうもない男と話している時に。ふとした瞬間に。なにか懐かしい匂いがした時に。
いつか会った時に、絶対にいい女になってやる。
月並みな原動力で自分磨きにも精を出した。
所謂モテ服を買い込んで、大人の女の香水をつけて、メイクも研究して、脱毛に通い出して
そんなこんなを始めて2ヶ月ほどで、何故か急にパニック障害が出てしまい、併発した鬱病の影響で、自分磨きは終息していった。
それでもなんとか、なんとかやってけるようになってきた。1月に患ってから3ヶ月。
ようやくなんとかなるのだ。
だけど、やっぱり、
私は、私たちは大学四年生になりました。
最後の学生生活です。
彼と私がかろうじて同じカテゴリでいられる最後の1年です。
うちの大学はマンモス校なので、校内で出くわすというのは早々ありません。
授業が減り、就活の盛りである4年生なら尚更です。
それでも私は、もしかしてを、まだどこかで願っていたのだと気づきます。
新型コロナウイルスの影響で、恐らく前期の授業はほとんど自宅学習となるでしょう。
私も彼も、あのキャンパスに行くことは、本当にもう、そうないことになるでしょう。
そうしたら、私たち、もしかして、本当にもう二度と、
一生会わないんだね。
うけるね。