超会議で圧巻の12人のARパフォーマンスを披露したジェムカンが1stライブを行う「DMM VR THEATER」について調べてみたら、期待が成層圏突入した!
ニコニコ超会議で、謎の「めざし」と書かれた白いパーカーを着た集団が目撃され、話題になっていましたね。
このめざし軍団が次に出没するらしい「DMM VR THEATER YOKOHAMA」って、いったいどんな施設なんでしょうか。特に「VR」と名前が付いているのが気になりますよね!調べてみました!
12人のバーチャルアイドルのダンスパフォーマンスに超会議会場がざわついた!
白パーカーの「めざし軍団」は、スクウェア・エニックスがプロデュースするバーチャルアイドルグループ「GEMS COMPANY」のファンでした。彼らは、ニコニコ超会議2019の「VTuber Fes Japan 2019」に出演したジェムカンの、初の全員曲「JAM GEM JUMP」のお披露目を見届けるのに集まりました。
12人のバーチャルタレントが等身大で目の前に現れ、同時に踊り、歌う!圧巻のパフォーマンスは、会場でもコメントでも大変な盛り上がりを見せていました。2019年、ここまで来たか…!令和、始まったな…!
ジェムカンのパフォーマンスは、タイムシフトでも視聴できます。タイムシフトは2019/05/28(火)23:59までのようですので、お見逃しなく。1:54:35あたりからです。
GEMS COMPANY 1st LIVE 「Magic Box」チケット一般販売開始
そんなジェムカンは、初のワンマンライブ「Magic Box」の開催が発表されています!開催は2019年6月28日・29日・30日の3日間5公演!
すでに「MC fulfillのじかん」は売り切れ。他の公演も残りわずかだと思いますので、参加を検討している方、ご購入はお早めに。
そして、気になる会場は「DMM VR THEATER YOKOHAMA」です!…なにそれ、聞いたことねーぞ???
世界初の3DCGライブホログラフィック専用劇場
DMM VR THEATER とは、2015年9月11日にグランドオープンした世界初の3DCGライブホログラフィック専用エンタテイメント常設劇場です。
はて、「ライブホログラフィック」とはなんぞや…?親切なことに、公式サイトに解説がありました。
最新鋭の映像表現「ホログラフィック」によるステージ演出を提供する世界初の常設劇場です。
ホログラフィックとは、3Dメガネなどを着用しなくてもリアルな立体映像を見ることができる特殊な映像表現。
ほほう。
DMM VR THEATER はオーディエンスにかつてない感動を与えるために、肌の質感、毛穴、髪の毛1本まで再現する高度なサブサーフェイススキャッタリングでアーティストを表現。
なるほど?
世界最高峰のホログラフィックと最新のサラウンド音声技術により
キャラクターがまるでステージに存在するような、まったく新しい体験を提供します。
…さっぱりわからん。
ひとつひとつ、用語を解読していきましょう!
ホログラフィック=3DCGなのに「そこにいる」ような臨場感!
CGキャラクターが現実世界に出現!そんな未来を感じる表現が、いつのまにか一般的になっているんですね〜。DMM VR THEATERでは、ペッパーズ・ゴーストと呼ばれる原理を用いてそんな未来を実現しているようです。客席の足元に設置されたLEDディスプレイが映す映像が、ステージ前面にあるミラーに反射して客席に届くことで、あたかもステージ上に出現したように見えるトリックです。
ステージ上に映像が出現する仕組み(公式サイトより引用)
ペッパーズ・ゴースト自体は、1800年代から演劇で使われていた古典的な手法です。隠された舞台にいる幽霊(役の役者)を、突如ステージに出現させるトリックとして使われていました。現代でも、ディズニーランドのホーンテッド・マンションで同じく幽霊の出現トリックに使われています。
DMM VRシアターも全く同じ原理で、隠し舞台の幽霊がLEDディスプレイが映し出す3DCGに代わっただけです。だからこそ専用劇場である意味が出てきます。雑な鏡を使えば簡単にタネも仕掛けも分かるからこそ、ほとんどそこにあることが認識できないほどの透過度の高い、ホログラフィック専用のミラーを専用劇場に常設することで、魔法のような没入感を実現しているようです。
厳密にはホログラムではない!
さて、ここでいう「ホログラフィック」とは、あくまで現実世界に出現した「ような」映像表現の手法のことで、厳密な意味での「ホログラム」ではないことに注意です。
厳密な意味での「ホログラム」とは、まさにスター・ウォーズに出てくるキャラクター、R2D2が中空にレイア姫を投影したような技術のことで、横から見ればレイア姫の横顔が見え、後ろから見ればレイア姫の後ろ姿が見えるような、3Dの物体が空中に出現して見えるような技術のことです。
この技術も、かなり実用化に近づいていますが、まさにR2D2のように単色でぼやーっと映すことしかまだできません。
これに対して、映像表現手法としての「ホログラフィック」は、あくまで二次元の映像をミラーに投影しているだけですので、真横から見たら何も見えません。しかし、二次元だからこそ、現代最高の4K画質による高精細映像を中空に映し出すことができるのです!
世界最狭クラスの1.9mmピッチLED!
まず、ピッチとは何ぞや?ということなんですが、詳しいサイトから引用してみたいと思います。
大型ビジョンには、ピクセルピッチという概念があり、「解像度」と「視認距離」に関わります。
(中略)
ピクセルピッチが小さい程、面積あたりのピクセル数が多くなるため、
大型ビジョンの画面サイズが同一な場合は、解像度が高くなります。
同時に、使用するLED球も多くなるため、より高額となります。
(中略)
例えばピクセルピッチが20mmの場合は
20mmピッチ × 1.16m = 23.2m
となり、あくまで目安ですが、23.2m以上の距離であれば、目の粗さが目立ちにくいということになります。
街角で見るような大型ビジョンは遠距離で見る用途のため、1ピクセルの大きさ=ピッチが20mmなど。それでも十分視認できますが、FullHDより画質は落ちているそうです。ビルの壁面にある程度ならそれで良いとのこと。
それと比較して、DMM VR THEATERのLEDビジョンは特注の1.9mmピッチ!1メートルの距離から見ても画像の粗が目立たないという超高精細4K画質なのに、幅9メートルの大きさ。はっきり言って、桁が違いますね!どんなイベント会場の仮設環境でも太刀打ちできないでしょう。いったい、このLEDビジョンだけでいくらするんでしょうか…。怖い…。怖いけど知りたい…。
肌の質感、毛穴、髪の毛1本まで再現する「サブサーフェイススキャッタリング」とは?
また知らない用語が出てきたよ。Wikipedia先生〜!
サブサーフェイス・スキャタリング(Subsurface Scattering)は、光が半透明な物体の表面を透過し、内部で散乱した後に表面から出て行くメカニズムのこと。(中略)たとえば、人間の肌の質感などがよい例である。人間の肌の表面は実は半透明であり、光は完全には反射されず、一度肌の内部に入り、内部において何度も何度も反射と散乱を繰り返した後に、外に出る。そこで出てきた光を見て、人間は色を感じている。
ふむふむ。要するに、ステージ照明を浴びた人体の肌の質感などのシミュレーションが最高クラスに自然、ということでしょうか!?
これらの最先端技術により、もやーっとした物体ではなく、肌の温もりや衣装の質感まで感じられるような実物大のうーたまやみずしーが、まさにそこにいる!という体験を提供してくれるはずです。
思えば、なんでジェムカンのMVは、何で全部4K画質なんだろうなーってずっと思ってたんですよね。4K確かにすごいけど、YouTuberとして必ずしも必要な画質じゃない。でも、全てはライブパフォーマンスのための試金石だったんだなと思うと、納得しました!
前後2層の映像表現や、光や音との複合表現が鍵!
さて、いくら高精細な4K画質とはいえ、平面は平面。繰り返しになりますが、厳密な意味でのホログラム、立体映像とは言えません。そこで鍵になるのが、前後2層の映像レイヤーです。中空に映す映像と背景に映す映像との組み合わせによって、立体感をいかに演出できるかが、没入感が得られるかどうかの鍵になりそうです。
LEDディスプレイと後方プロジェクターの配置(公式サイトより引用)
また、平面映像でのキャラクターの移動に、現実世界のステージが違和感なく追随できるように、ステージの傾斜角度まで細かく計算されているとか。これも常設劇場ならではと言えそうです。
当劇場のステージは傾斜しているんですが、その角度を非常に細かく計算しています。例えばキャラクターが後ろに行く時、映像ではキャラクターを上に上げるんです。その時に(キャラクターの足元と地面の)接地面が維持されないと、一気に2D感を覚えてしまうので、ステージを傾斜させることで、キャラクターが本当に後ろにいったように見せています。そのため、どれくらい接地面が離れると人は目の錯覚を失うのか、などを詳細に実験してきました。5、6cmくらいは離れても大丈夫じゃないの? と思うかもしれないんですが、ほんの数cmでも違うと一気に目が騙されなくなって、現実に引き戻されてしまうんです。その瞬間、公演としてのクオリティが落ちてしまいます。
また、サラウンド音響システムや照明といった装置もしっかりと映像と同期させることで、より深い没入感が得られるそう。
その他にも9.1chのサラウンドサウンドで音の立体感や照明を映像と同期させて、ホログラフィックの肩や髪の毛にどう当てるかもしっかり計算して考えています。
当然、ジェムカンもこのような劇場の特性はしっかり把握したうえで、スクエニの技術力を全力でぶっ込んで、最高の表現に仕上げてきてくれるはず!
実は、ジェムカンのよーすぴPがライブの様子をTwitterにお漏らししてくれています。
matulipの3人が踊っているのがホログラフィック映像で、ステージ前からの照明に当てられて背景に映っている影が後方スクリーンに映し出されているものでしょう。2層レイヤーをうまく活用していますね。ボカされていてもクオリティの高さが伝わってきます。っつーか、実写だろこれ???脳が混乱する。
こんな映像じゃ分からんよ、ボケてない実際の雰囲気を見てみたい、って?仕方ないなぁ、VRアイドル「えのぐ」さんが同会場で行った最新映像も見てみましょう!
すごい…本当にステージで踊ってるみたいなのに、さらにパーティクルなどの映像表現ならではの美しさも加わり、テンション上がりますね!
えのぐさんは最初から「VRアイドル」を自称していますが、ジェムカンはあくまで「バーチャル」とは自称していませんので、よりリアル路線で来ることが予想されます。後方スクリーンの影などもその一環と言えるのではないでしょうか。先ほどのリハ映像から2ヶ月、現実と見紛うばかりのクオリティにチューニングを重ねてくることでしょう。
ひょっとして、6月末は、現時点で世界最高にリアリティあふれるARライブパフォーマンスを体験できる場になるのでは…?
現時点で、DMM VR THEATERの公式サイトを見る限り、Magic Box 以外の公演予定はないようですし、もう、アイドルとか関係なく、最新の映像表現に興味がある人は全員来るべきだと思います!
っつーわけで、もう一度申し込みページ貼っとくぞ!
ファンが思う、こんな表現が見てみたい!
最後に、この DMM VR THEATER でジェムカンがどんなことをやらかしてくれるのか、いちファンが期待を込めて予想してみたいと思います!
その1:MVの舞台を完全再現!
例えばこちらの 「メッセージ」のMV。背景スクリーンに高精細な美麗な自然が展開され、手前スクリーンで草むらの上で歌うcitrossの3人。足元から立ち上る霧。そんな幻想的な風景が目の前に!!テンション上がりませんか?まさに、「MVの中に入り込む」ような、かつてない体験になるはずです。やってくれないかなぁ〜
その2:生じぇむかんTV!
ニコニコ生放送で配信されている冠番組「じぇむかんTV」の「ものまねの時間」などのように、ジェムカンメンバーが体当たりで企画に挑戦。
わちゃわちゃ感を目の前で楽しめたら、楽しそう〜。
その3:Perfumeのような、ダンスと映像が完全に同期したパフォーマンス!
DMM VR THEATER では、実際の人間が映像とパフォーマンスをする公演も行われており、2層のスクリーンとパフォーマンスとの融合についても色々と試みられているようです。やはり、3DCGだけでなく、VJ的でかっこいい、Perfumeばりのエフェクト映像とパフォーマンスとの同期も見てみたいなーと思うところ。
他にも、最先端劇場でこんな表現が見てみたい!というアイディアがありましたら、Twitterで投稿してみませんか?みんなで期待値を爆上げして、満員御礼でジェムカン運営にプレッシャーをかけましょうw
それではみなさん、横浜でお会いしましょう!
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