効率よく勉強するためには「抽象と具体」がポイント


天才数学者の考えていること


どの本で読んだかは忘れましたが、有名な数学者が

「あなたの話は具体的すぎてわかりにくい。もっと抽象的に話して」

と言ったエピソードが印象に残っています。
普通は「抽象的すぎてわからない。もっと具体的に」となるはずですよね。この逆の発想に驚かされました。

この話を読んで、数学が抽象と具体を行き来する学問だからこそ、こうした発言が生まれるのだと納得しました。そして、抽象と具体のバランスを自在に操れる人ほど、頭が良いと感じます。

例えば、う蝕治療を説明するとき、
「レントゲン写真でう蝕の大きさを確認し、目でも確認。それからタービンにダイヤモンドバーを装着してエナメル質を削る。象牙質に到達したらスチールバーに変更。場合によってはエキスカでほじくる」
と細かく説明すると、具体的すぎて全体像が見えにくいですよね。
一方で「う蝕治療」と一言で説明すれば、すぐに全体が伝わります。

具体的すぎてわからなくなる背景には、抽象と具体の行き来がスムーズにできていないことがあるのではないでしょうか。抽象と具体を自由に行き来できる能力は、物事を正しく理解し、伝えるためにとても重要です。

じゃあ実際にどうすればいいのか?


全体像を把握することは、勉強を効率よく進めるうえで非常に重要です。その大前提として、「抽象と具体の行き来」が鍵になるという話をしました。

では、どうすれば全体像を把握できるのでしょうか?

具体的な方法としておすすめなのが、「いま自分はどこの何を勉強しているのか?」という視点を持つことです。この視点を意識するだけで、学習効率が大きく変わります。

例えば、過去問集を解いているとき、目次を確認したことはありますか?

目次は全体像を示す抽象的な道しるべで、とても便利なツールです。目次を見ることで、「この問題は○○に関するものだ」と全体像を先に把握できます。そして実際に問題を解き、解説を読むことで具体的な理解につながります。

この「目次=抽象、問題と解説=具体」の流れを意識すると、自然と抽象と具体を行き来する練習ができます。この行き来がスムーズになることで、理解が深まり、効率よく勉強を進められるようになります。

そして、こういう勉強を日頃から繰り返すことで、抽象と具体の行き来がスムーズになってきます。だから、講義を聞いていても、「あ、これはあの話をしているな?」とか「いますごく具体的な内容について話をしているな」とかが感覚的にわかるようになります。

目次を使って全体像を把握しながら勉強する習慣をつけることで、抽象と具体をバランスよく活用できるようになりますよ。ぜひ試してみてください。

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