【外科】腫瘍性疾患から〇〇を連想できるかが決め手となる問題
116D-12 腫瘍性疾患から〇〇を連想できるかが決め手となる問題
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左下6の歯根がナイフカット状に吸収していますね。エナメル上皮腫かな?という感じですが、98D-40でナイフカットしている画像で、歯原性角化嚢胞を選ばせる問題が出題されていますので、この時点で確定診断は難しいです。
で、この問題がユニークなのは、選択肢にナイフカットがないことです。
じゃあ何を選ぶべきか?
エナ上か歯原性角化嚢胞だとして、下顎骨が膨隆しますよね?
そうなんです。この問題は、そこまで考えられないと選べない問題なんですね。
必修なのにタクソノミーの高い問題ですから、良い問題ですね。
他の選択肢も見ておきましょう。
虫くい状骨吸収
まるで虫に食われたように、骨が不規則に吸収されている状態を指します。この所見は悪性腫瘍や転移性腫瘍でよく見られますが、今回の画像では確認できません。
すりガラス様不透過像
エックス線写真で、すりガラスのようにぼんやりと白っぽく見える状態です。線維性異形成症や骨形成線維腫、Paget骨病などで見られる特徴的な所見ですが、今回の画像には認められません。
タマネギの皮状の骨膜反応
骨を覆う膜(骨膜)が、タマネギの皮のように層状に厚くなっている状態です。慢性骨髄炎などで見られますが、今回の画像ではこの所見は確認できません。