【衛生】覚え方のコツを紹介。定期予防接種について

116D-47  暗記が必須。定期予防接種の15個。


まず、日本の予防接種制度の基本的な仕組みについて。
予防接種には、大きく分けて2種類あります。一つは「定期接種」、もう一つは「任意接種」です。

定期接種は予防接種法という法律に基づいて実施され、市町村長が責任を持って行います。市民の皆さんには、この定期接種を受けるよう努める義務が課せられています。

定期接種はさらに、A類疾病とB類疾病という2つのカテゴリーに分かれています。

A類疾病の予防接種は、社会全体の予防、つまり集団予防を主な目的としています。特に重篤な疾患の予防に重点が置かれているのが特徴です。具体的には15の疾患が含まれています:

  • ジフテリア

  • 破傷風

  • 百日咳

  • 急性灰白髄炎(ポリオ)

  • 風疹

  • 麻疹

  • 日本脳炎

  • 結核

  • Hib感染症(インフルエンザ菌b型)

  • 小児の肺炎球菌感染症

  • 水痘

  • B型肝炎

  • ヒトパピローマウイルス(HPV)感染症

  • ロタウイルス

  • 痘瘡(現在は実施されていません)

一方、B類疾病の予防接種は、個人の予防に重点を置いています。対象となるのは2つの疾患です:

  • 季節性インフルエンザ

  • 高齢者の肺炎球菌感染症
    これらは65歳以上の方などが対象となっており、対象年齢以外の方は任意接種となります。

最後に任意接種についてですが、以下のような疾患が対象となっています:

  • 流行性耳下腺炎

  • 黄熱

  • 帯状疱疹

  • A型肝炎

  • 狂犬病
    など

このように、予防接種制度は体系的に整理されており、それぞれの目的に応じて適切な形で実施されています。

で、今回の問題は、定期の予防接種の対象を3つ選ばせる問題でした。

正解はa.b.d.。結核、麻疹、日本脳炎ですね。
うーん。難しいですよね。任意接種に、流行性耳下腺炎とA型肝炎が入っていますけど、それを知っていないと解けないですし。
こういうときは、大きい暗記と小さい暗記を使い分ける必要があります。

大きい暗記とは、
・予防接種法には「定期」「任意」の2つがある。
・国試では「定期」が聞かれた。
・出題された任意の選択肢は、流行性耳下腺炎とA型肝炎。
みたいな、知識の構造的な内容についての暗記です。

小さい暗記は、
・定期接種Aには15個。それらの詳細。
・定期接種Bは2つ。
という努力が必要となる細かい暗記ですね。
試験直前に、見返すところとも言えます。

これらの大きい・小さい暗記を使いこなして、毎日の勉強の負担を減らしていくことは重要だと思います。

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