神器を失いし者

 テレビ、洗濯機、冷蔵庫は、かつて家電の三種の神器といわれた。そんなことを学校の授業で学習した気がする。現在、我が家には神器がすべてない。テレビはもともとなく、洗濯はコインランドリーへ行き、冷蔵庫に入れないといけないようなものは購入しない。
 
 テレビを見る時間は勉強の時間になり、コインランドリーに行く時間は犬の散歩の時間、冷蔵庫は使えないのでお抱えのシェフを雇った。というのが、理想だ。
 
 現実は、テレビを見る時間はゴロゴロタイムになり、コインランドリーに行く時間は寒さがたまらなく、冷蔵庫使えないのでスーパーやコンビニで何を買うか頭を抱えつつ右往左往する。
 
 神器を失ったのは、手痛い。