大昔、サルと人間の祖先は共通だった
写真:エドワード・モースと大森貝塚遺跡庭園(Wikimediaより)
明治時代、東京大学で生物学を教えたアメリカの博物学者エドワード・モースをめぐるエピソードも面白い。
彼が日本人にダーウィンの進化論を紹介したときのことだ。
聴衆の受け入れ方が、日本とアメリカでは、まるで違ったのだという。
つまり彼が、
「大昔、サルと人間の祖先は共通だったのだ」
と話す。すると日本人の多くは、
「そうだと思ってた」
と、大笑いしながら面白がったのだそうだ。
それに対してアメリカでは、
「そんなこと、聖書には書いてない」
と、猛烈な反対が起こったのである。
(髙田公理『にっぽんの知恵』講談社現代新書より)
ここでいうエドワード・モースは東京の大森貝塚を発見したことで有名な人です。