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夏の終わりの旅②

 9月の連休の旅の続きのお話。中之島美術館を満喫した大阪を発ち、岡山から倉敷へ。初めて兵庫以西に降り立った。きれいな青空!と思ったのを覚えている。さっそく美観地区へ。美しくてどこか懐かしい街だった。

 柳が優しく揺れて、気温が高くても風が爽やかだった。昔から川やお堀を見ると懐かしいと思ってしまう。水のある風景がどこか原風景に残っているのかな。

 倉敷アイビースクエアという元倉紡の工場跡をホテルにしているところをまず訪れた。美しい蔦の絡むれんが造りの建物はタイムスリップしたよう。

 アフタヌーンティーを予約しておいたので休憩。とてもすてきな、そして豪華なランチになった。

 これにフレンチトーストが熱々で運ばれてきたのでうれしかった。ちょっと食べ切れなかったけれど、お茶もおいしくて幸せな時間だった。暑い日にもかかわらず、温かい紅茶がとてもおいしかった!

 次の訪問先は大原美術館。想像以上の作品数と来場者で驚いた。

 児島虎次郎もモネも棟方志功もここまで美しく保たれてこの地でひっそり存在してくれていると思うと、本当にありがとう、と思った。新幹線に乗って来てよかった。

 倉敷川舟下りも楽しかった。ゆったりした速さで船頭さんのお話を聞いたり歌を聴いたり…。夕方になって少し風が爽やかになってよかった。倉敷美観地区を満喫できたのはやっぱり舟のおかげ。のんびりしていてとても好きだった。


 まだまだ暑かったが、連休に良い思い出ができた。10月になって再放送が始まったNHKの朝ドラ、「カーネーション」に美観地区がたくさん出ている。ふたたび懐かしい気持ちになれてとてもうれしい。

 旅行先で現地の人の毎日の生活が垣間見えるとき、わたしはほっとする。日本のどこにいても、人の生活がある。その土地その土地で上手に慣らしながら暮らす日々の営みがある。それがわたしには励みになる。

 旅はいいな。またどこかの街で、不思議な懐かしさを感じてみたい。ときどき思い出してみると、心がふっくらする。ふっくらしたなめらかな心を大切にしたい。

街角に咲いていた芙蓉の花
麗しくてうっとり🫧

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