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【旅ブロガー女医の複業】 「旅先で複業」…誘惑に負けないワーケーション先選び
今回取り上げるのは旅ブロガー女医の「ワーケーション」について。
コロナ禍で推進されてまいりました、テレワークですが、
自分も一足早く「場所を選ばない働き方」を意識してきました。
が、医療の現場では、今こそ「遠隔診療」という概念も出てきたものの、自分の専門分野である形成外科や皮膚科はまだまだ遠隔診療へのハードルは高い分野です。
この分野の医業(=外来診療や日帰り手術)を続けております一方で「旅する生活」を続けたい私としては、そこがネックになっております。
とはいえ、まだ医業による収入をゼロにできる状況ではありません。
当座は医業をしながら、それ以外はノマドワークで賄えないか、
2017年の4月、旅ブログを始めたのはそのためでした。
複業、つまりパラレルキャリアを実践することで、「場所を選ばない働き方」を目指しはじめたのです。
若干資金繰りは苦しくなり、たまにお財布事情が緊急事態宣言状態となりますが、QOLは格段と上がり、まさにタイム・イズ・マネー状態を実感できているというのが現在の状況です。
自宅のマンションが職場でもあるわけですので、家賃の一部を経費にできるのが、ブロガー稼業のメリット。
同時にステイホームも叶うわけなのですが、家だけだと息がつまるのがデメリット。
ここを補うのが「ワーケーション」となるわけです。
今回、そんな「旅ブロガー女医」のワーケーション、実態に迫ります。
旅先で仕事…気が散らないのか?
散ります(笑)。
一般企業において、ワーケーション=仕事効率が下がってしまうという懸念から、ワーケーションを認めてもらえないケースがあるそうですが、行き先とホテルをちゃんと選ばないと、「行ったはいいが、全く仕事に身が入らない」問題、出てまいります。
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デスクやコンセントの配置がワーケーション向きではなく、これはワーケーションというよりもむしろ、デジタルデトックスが目的だな、と思われる宿泊施設もあります。
ゆえに、仕事もすることを前提に旅先を選ぶ場合…非現実すぎない、旅先で浮かれすぎない「ステイ先選び」というものが大事となってまいります。
逆にこの選択がうまくいけば、場所を変えるだけで仕事の気分が切り変わり、効率が自分でもびっくりするほど上がる、これも経験済みです。
ワーケーション先は、単なる娯楽にとどまらず、
ブログのアクセスアップ効果や、寄稿してお金をもらえるほどのニーズがありそうな所を選ぶのも大事です。
宿泊しながら仕事のやり取りもし、場合によっては宿泊中に別件のアンバサダー契約などをも締結する。
願わくば宿泊代の一部は経費、さらに大部分をノマドワークで稼いだギャラで補填する。
まずはそのレベルに到達したい、と考えているわけですから。
「誘惑に負けないワーケーション先」選び方のポイント
まず、なにより、
いわゆる「観光地」すぎるところはNG
です。
(もうすでにひとしきり観光は済ませた地域で、ホテルにこもることをメインにできる場合は除きます。)
理由は言うまでもなく、コロナ禍でいろんなところへ出歩くことが多少は憚られたとしても、つい、外へ観光しに行きたくなってしまうから(笑)。
また、
現実離れしすぎた造りの施設もよろしくない
です。仕事よりリゾートしたくなってしまうので。
行き帰りの移動でも使用しますので、こうした場所にも一応PCやスマホを持っては行きますけれども、滞在先で何か仕事を仕上げようとか、そこでの稼ぎを宿泊費に補填、とかは考えません。
そこではあくまでメインは「観光」「リゾートライフ」、あるいは「ワーケーションというよりステイケーション」と決めて行きます。
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「ワーケーション先」に適しているのは、自宅と違う気分にはなるものの、多少の「現実感」「生活感」も感じつつ過ごすことができ、あまり誘惑がありすぎないところだと思います。
快適なインターネット環境は絶対条件。
当たり前ですけど、デジタルデトックスが目的ではありませんので、
学会などの聴講やオンライン会議もサクサクと問題なく進められるところでなければなりません。
総じて、自分のセレクトとしては「ある程度、馴染みのある土地」「行こうと思えば何度でも行ける場所」であったりすることが多いでしょうか。
「誘惑に負けないワーケーション先」一例
ワーケーション始めるなら最初はアパートメントホテルが無難
アパートメントホテルでは、お部屋に完備されているキッチン・洗濯機を目の当たりにするわけで、旅先とはいえ生活感から逃れられませんので、現実から離れすぎずに過ごすこととなります。
外を眺めるといつもと違う景色なのですが、部屋の中に生活感が溢れますので、適度に現実へと引き戻されます。
例えば、私が今回1人で宿泊したオークウッドスイーツ横浜の部屋はこのような雰囲気。
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さて、アパートメントスタイルとは「住まう感覚」を味わえるホテルのため、通常のホテルとは異なり、生活に必要なものはこのように揃っています。これは大きな特徴です。
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花瓶があったので、お花を生けちゃったりして、
快適なインターネット環境で、学会聴講やオンライン会議もサクサク!
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そしてアパートメントスタイルとはいえ、あくまでホテル。1日1回、プロが掃除や皿洗いをしてくださり、家事をする必要は一切ありませんでした!
ほぼほぼ家政婦さんか、家事代行サービスを利用しているに等しい状態です。
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このように、アパートメントホテルでしたら、旅先ならではの非現実感が若干抑えられる代わりにその土地に「住んで」「仕事する」感覚になりやすく、たとえ旅先であっても完全な遊びモードになりすぎず、旅気分と同じくらい、「現実=仕事」を忘れずに過ごすことができます。
物件をいったん借りたり購入したりしてしまうと、その土地が嫌だからといってなかなか引っ越すのは難しく、自宅兼事務所にするにせよ、別途事務所を構えるにせよ、そうそう場所を変えることは難しいわけです。
そうなると、場所が一箇所に限定されるので必然、日々代わり映えせず、そこにこもっているから気が滅入ることもあるわけですが、アパートメントホテルを利用すれば「期間を限定して試しにその土地に住んでみる」ことが可能となります。
加えてそこは「ホテル」ですので、プロのお掃除が入ります。家事の心配が一切ないということです。
自分の不在時ではなく、滞在しながらの仕事中にハウスキーパーさんを受け入れることで、貴重品の心配もなく、必要なものはその場で全てお願いしたりなど、自分の好みも伝えたりすることができます。実質、料金に家事代行が含まれる感じですね。
気分転換に、ジムやプールを無料で利用できるところもあります。こまごました雑務に気をとられることなく、気分転換も可能であることもアパートメントホテルでのワーケーションにおけるメリットの一つです。
温泉宿でのワーケーション
最近のマイブームです。自分の好みは客室数が少なく、周りにあまり観光地のない「お忍び感」のある宿。(『「客室の少ない」高級温泉宿 厳選3選 … ステイケーションに最適!コロナ禍で満室続きの理由も!』参照)
風流があり、静謐で落ち着いた「和」の空間での執筆作業は、まるで文豪気分です。
そんな中で「〇日までに原稿の最終確認お願いします」なんてメールがm3編集部からタイミングよく来た日には、その締め切りを迫られる感がまた、よりソソられる展開であるというものです。(ちなみにその類のメールの一部をワタクシ個人的に「エムスリー砲」と呼ばせていただいております(笑))
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息抜きに眺めのよい露天風呂、最高です!
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このように、オン・オフの使い分けを非常にはっきりと分けることができる温泉旅館でのワーケーション。
ここまで贅沢な宿でないにしろ、インターネット環境を整えた上で中長期の一人客を受け入れる施設が徐々に増えているようです。
さらにはふるさと納税の返礼品になってるプランなどもあるよう。今後注目していきたいと思っています。
1年住んでいたことのある沖縄・那覇
自分にとっては「馴染みのある場所」という意味では、沖縄も該当地域の一つとなります。
那覇に近ければ近いほど、「現地民の生活の場」という意味合いが強くなります。が、東京とはやはり雰囲気の違う街ですので、若干の気分の切り替えはできます。
この1年で、沖縄での長期の医業は自分には無理だと学ぶことになるわけなのですが、旅で遊びに来るというのは継続しておりました。
最近また懲りずに、沖縄で働くのはどうか、という気持ちが芽生えつつあるのですが(笑)、同じ働くのでも医業ではなく、執筆などのリモートワークですね。
医師として沖縄で働くのとどう違うのか、興味があります。
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飛鳥IIでワーケーションは、無理です(笑)
ネット環境が安定しないのと、周囲に誘惑が多すぎます。
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遊びのついでにちょこっと仕事ができれば良いのか、仕事をがっつりして、ついでに気分転換ができれば良いのか、いずれかを決めて滞在先を選ぶべきだと思います。
リフレッシュ効果と仕事の成果を最大限にあげるための「ワーケーション先」選び、大事です。
ワーケーションで得た成果
先ほど写真をお出しした「オークウッドスイーツ横浜」の宿泊料(一部は経費)、9泊10日で合計201,000円でした。
こちらでの経験をさまざまなメディアに寄稿する業務のほか、このワーケーション中に、企業さんとのアンバサダー契約(ブログでのPR記事の作成など)が決まったりで、20万円の宿泊料のうち、15万円を「回収」することができました。
本来ならば、まだ5万円も足が出ている時点で、事業としてはまだまだ、なのでしょうけれども、そもそもステイ自体からブログ1ヶ月分のネタが生まれております。
ブログをベースにビジネスをするにあたり、ブログのネタを切らさないということが大事な中、これはかなり大きいです。
今までであれば20万円が全て「旅費」として消えていた中、都内から、ちょっと横浜に出るだけで、こんなにリフレッシュしながらお仕事できるとは――そんな「目からウロコ」の日々を5万円で体験できた、と考えるならば、まずは大いなる一歩と見ることができるのではないか、と思います。
先にお示しした温泉旅館「磐梯熱海温泉 熱海荘」やステイについても、記事の納品が決まっておりますので、そちらも、全ての宿泊料金ではないですが、一部回収できるということになっています。
こうして、ブログ以外のメディアにも寄稿できるステイ経験に関する記事を書けば、宿泊料金が一部「回収」できるわけですが、ゆくゆくは、ブログを経由してリモートで行える仕事のオファーが増え、旅先でも黒字の出る状況になれば、万々歳ではあるわけです。
まだまだ先は長いですが、20万円中の15万円を回収できたという、画期的な経験もできたわけですので、少しずつ積み上げていければと考えています。
以上、旅ブロガー複業を実践する医師の「ワーケーション」、その実態をお話しさせていただきました。
リフレッシュ効果と仕事の成果を最大限に上げるためのワーケーション、大切な経験です。今後もその機会を増やしていきたいと思います。
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