7年ぶりに北海道に行った
想像地図の人は、2023年8月12日から14日の3日間、北海道へ旅行に行っていた。2016年9月以来、7年ぶりの北海道である。
本来の旅行計画
当初の計画では、
12日:空路で北海道へ、ウポポイに行った後に札幌へ
13日:札幌から小樽経由で函館へ(山線 倶知安経由)
14日:函館から青函トンネルを抜けて三陸へ、大船渡宿泊
15日:仙台経由で帰宅
と、往路飛行機・帰路列車という計画だった。青函トンネルが未乗車で、北海道の乗車済区間が本州の乗車済区間と繋がってなかったのを繋げたい思いもあった。
ただし今回の旅行は、あらゆる点で想定外の連続であり、想像地図の人が行った旅行の中では、最も「旅程の崩壊度」の高かったものとなった。それについては後述する。
旅行の準備の時点で「戦い」だった
8月15日の特急券を含めて、切符を買いに行く必要があった。JRの切符は1ヶ月前から買えるので、7月15日に京都駅へ買いに行ったのだが、その日は祇園祭である。芋の子を洗うような大混雑の中で、窓口で複雑な切符を注文しなければならなかった。
旅行の日程の1ヶ月前が祇園祭にぶつからないタイミングになるように旅程を組むほうがいいですね…。はい。
第1日(2023/08/12)
伊丹空港より新千歳空港に飛び立つ。
そして新千歳空港から列車で一目散に白老へ向かう。
駅からウポポイまでは600mくらい離れている。流石に旅行鞄を持って歩くのは大変なので、駅のロッカーに預けた。
ウポポイ
展示に夢中になってしまいあまり写真を撮ってなかったのだが、これに感動した。
そう、ここウポポイでは第1言語(公用語)はアイヌ語で、それが主で、日本語が併記されているという形になっている。
想像地図の人は、想像地図や駅名替え歌の製作でアイヌ語に触れる機会は多かったが、書籍中心のためカタカナやラテン文字など「文字で表記されたアイヌ語」がほとんどだった。ウポポイでは音声としてアイヌ語を聞く機会が多くあったので、それは新しい経験だったように思う。
「カムイ」を日本語話者は「カ]ムイ」と発音してしまいがちだが、アイヌ語での正しい発音は「カ[ムイ」である(すなわち、第2音節にアクセントがある)ということも、かなり職員の方が強調されていた。
札幌
ウポポイの後は列車で札幌に向かう。ひとまず荷物をホテルに置き、夕食を済ませて向かったのはJRタワー。
以前に北海道に来たときはここを昼間に訪問しており、夜に訪問するのは初めての経験だった。
次の訪問先は平岸である。
2018年12月16日にあったアパマンショップ爆発事故の現場を見に行った。
事故から5年が経ち、跡地はコンビニになっている。もはや、ここで爆発があったことを物語る痕跡は何もないほど復興している。
この後は南北線を完乗してホテルに戻った。
第2日 (2023/08/13)
この日は札幌から函館本線に乗り続けて函館まで行く旅程である。
小樽
小樽で途中下車する。まず目に飛び込んでくるのは「日本三大姫路城」(※)の1つに数えられる景色である。
※「日本三大姫路城」は @koropinkoropin さんの発案した表現で、駅を出たらすぐにその町を象徴する風景が見える場所のこと。姫路・小樽・由布院
旧三井銀行の建物も見学。
函館本線
列車の時間(10:53)が迫ってきたので小樽駅に戻る。
小樽駅からは函館本線(山線)を経由して長万部まで向かうが、列車の時刻の関係上、車内で昼食を取るしかなかったため、駅弁を買うことが必須となる。しかし、この日は日曜だったので駅弁屋が休みだった。それでもコンビニで北海道風のザンギ弁当が売っていたのでそれを買った。
小樽からの列車は2両編成でだが、途中の余市まではかなり混み合っていた。昼11時台という時間にもかかわらず、である。やはり余市最大の観光地がウイスキー工場という特性上、車で行くわけにも行かないので列車が選択されるのだろうと思うが、北海道新幹線の全通時に廃止になるという。少なくとも余市までは残した方が良いのではないかという気がした。
余市を過ぎるとかなり空いてくるが、それでも18きっぷシーズンと言うこともあり、あるいは廃線特需か、座席は埋まっている。
途中駅での乗り降りはかなり少ない印象だった。
12:12に倶知安着。12:35発の列車に乗り継ぐが、駅前で昼食を食べているような余裕はなく、やはり弁当を買っておいたのが正解だったようだ。
14:11、列車は定刻通りに長万部駅に到着した。ここからは14:37発の特急に乗り換えて函館に向かうのだが、ここで急に腹痛に襲われ、改札外のトイレに駆け込んだのであった。トイレも列車も間に合わない可能性が危惧されたが、幸いにして列車には間に合った。
今まで旅行中にこんな目に遭ったことはなかったが、やはり年齢のせいか昔よりも胃腸が弱くなっており、こういうときに備えて旅行の時は整腸剤必携だと強く感じた。
函館
ホテルに荷物を置いてから五稜郭を見に行く。閉館時間の迫っている五稜郭タワーから先に見ることに。
やはり上から見た方がわかりやすい。その後に五稜郭の中にも入ってみたのだが、「写ルンです あります」と「NO DRONE」の看板が共存していて「ここは何時代!?」となったことの方が印象深い。
五稜郭、下から見るか? 横から見るか?
ベストアンサーは「上から見る」である。そもそもドローンを飛ばす動機って「上から見たいから」なのでは?
谷地頭に向かう
せっかく一日乗車券を持っていることだし函館市電を完乗したい、と思うのは駅名替え歌作者なら自然な感情だろう。というわけで、五稜郭を見てから湯の川まで乗車し、そのまま引き返してくることに。
函館駅前まで戻ってくるとちょうど19時で夕食にちょうど良い時間だったので、いくら丼を食べることに。結果的には今回の旅行で最も豪華な食事となった。
食事の後、函館山に登ろうと再び路面電車に乗る。もちろん完乗したかったし、ブラタモリでも印象深かった谷地頭へ向かってみた。ここは「全方位スリバチ」の地形が特徴的で、どの方向に対しても上り坂になっている。
谷地頭から山際を歩いてロープウェイの山麓駅に向かう。しかし、この日は悪天候で(雨こそ降っていなかったが)、標高334mの山頂が白い霧に覆われていて景色が見えないとのことだった。
函館どつく前へ向かう
函館ハリストス正教会の横を通り、日和坂を下って電車通りに出る。そこにあるのは末広町電停。しかし、次の電車まで20分以上時間がある一方、函館どつく前まで歩いても15分程度しかかからないので、電停を撮影するためにも電車通りを歩いて函館どつく前に向かった。syudouの「いらないよ」の駅名替え歌に出てきたことが印象深い駅名である。
10分ほど待つと電車が来た。それでそのまま函館駅前まで戻り、ホテルに戻って大浴場に入り、寝る準備をするのだが、台風の影響で15日に東海道新幹線が運休するという一報が入っていた。また、14日に行く予定の三陸も大雨で災害が予想される状況という話が出ていた。そのため、14日は大船渡に宿泊予定だったが、予定を切り上げて函館から一直線に京都に帰ることにした。三陸の大雨がなければもう1日延ばして仙台か東京にもう1泊してから京都に帰ることも選択肢の1つだったが、それも難しいと言うことで直帰することにした。
第3日 (2023/08/14)
朝早くから函館駅に向かう。ホテルが駅の目と鼻の先にあったことが幸いした。窓口にいの一番に並び、乗車変更の手続きを行った。元々は函館から青函トンネルを経由した後、八戸から八戸線で久慈へ向かい、三陸鉄道に乗車し、沿線の観光地にも寄りつつ大船渡で宿泊、15日にの予定だった。しかし、八戸で降りることはせずに東北新幹線に乗り続けて東京、すぐに東海道新幹線に乗り換えて京都まで一直線で帰ることになった。1000kmの行程で1度も途中下車しないなんてもったいないような気もするけれど、こればかりは仕方が無い。岩手は、また今度行くことにしよう。
総括
今回の旅行で(ミニ新幹線以外の)新幹線を完乗した。また、それまで青函トンネルが未乗車だったため青森以南の乗車済区間と北海道の乗車済区間が繋がっていなかったが、今回の旅行で繋がった。そして何よりも、ウポポイ訪問は今後の想像地図創作活動において重要な意味がある。三陸に行けなかったことは残念だが、またの機会にしたいと思う。