更紗語の未解決事案
更紗語の創作において、未決であり議論が必要になりそうな部分について、2022年4月7日現在で分かっていることをまとめておこうと思う。
形容詞の語尾と活用
更紗語で、日本語の「ない」や英語の「not」にあたる語は mai である。例えば「住む」は nate で、「住まない」は natamai となる。
この否定助動詞 mai は形容詞型の活用をすることが想定されている。従って形容詞の原型の語尾は -i である、というところまでは確定しているが、形容詞自体がどのように活用するかを確定する必要がある。
また、更紗語の5母音のうち、使用頻度が最少であり、母音融合で生まれたと考えられる o は、形容詞語尾の -i の直前には現れないだろうと考える。すなわち、更紗語の形容詞の語尾は、-ai -ei -ui -ii の4種類に限定され、-oi という語尾の形容詞は存在しないだろう。これは、日本語で -ai -ii -ui -oi という語尾の形容詞はあっても、-ei という語尾の形容詞がないことと比較できる。
短い否定助動詞
日本語の古来の否定の助動詞は「ず」である(連体形は「ぬ」)。
これと関係があるのかないのか、日本語には「ザ行五段動詞」が1つも存在しない。「ナ行五段動詞」も極めて数が少ない。否定の助動詞の「ず」「ぬ」と紛らわしいから避けられた、とするのならば、更紗語においても、古来の否定の助動詞と同じ発音の語尾になってしまうような活用をする動詞は、存在しないか、あっても数が少ないと言うことになりそうである。
逆に言えば、動詞を順調に造語するためには、先にこの助動詞の形を決めておけば良い。そうすれば、その助動詞と同じ発音の語尾になってしまうような活用の動詞を、空欄にすれば良いだろう。
自動詞・他動詞の組合せ
「閉める」(他動詞・下一段) - 「閉まる」(自動詞・五段・ア段)
「晴れる」(自動詞・下一段) - 「晴らす」(他動詞・五段・ア段)
「冷える」(自動詞・下一段) - 「冷やす」(他動詞・五段・ア段)
「満ちる」(自動詞・上一段) - 「満たす」(他動詞・五段・オ段)
「起きる」(自動詞・上一段) - 「起こす」(他動詞・五段・ア段)
「尽きる」(自動詞・上一段) - 「尽くす」(他動詞・五段・ウ段)
のように、自動詞と他動詞のペアが母音交替になっているものを日本語では多く見かける。同じようなものが更紗語にもありそうだ。
その他
・使役
・受け身
・可能動詞
・音便
・(必要ならば)「行く」(are)の再検討(2つ目の変格活用)
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?