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難儀な映画

 金曜日、週末仕事あがりになると何かしたくなりませんか?
普段より良い物食べたくなったり、入った事のない店に入ってしまったり。   
 
 その日は映画が見たくなった。
 とりあえず近所の映画館を覗いてみると私の好きなSFが上映されてるではないか。
 『デューン砂漠の惑星』調べてみると原作はSWシリーズのモチーフになるほどの名作で、宇宙帝国だったり貴族だったりのスペースオペラ物だった。

 結論から言うとは楽しめた。
 楽しめたが、面白いかと言うとそうでもなかった。
 話自体は意外とシンプルで『陰謀によって家を潰された主人公が、仲間を得て悪を倒し、お家再興を目指す話』要約するとこんな所か、これにSF特有の難解な設定や帝国を影から操る魔女の様なちょっとファンタジーな要素が入る。
 もっとかみ砕くと『どん底に落ちた主人公が這い上がる話』である。これ系の話は私の大好物で、十分面白くなるストーリーだったが、しかしそうはならなかった。

 何故煮え切らない感想になってしまったのか?
 軽く口コミで調べた程度だが、この映画の原作はかなりの長編なようだ。そして映画の上映開始時にタイトルと一緒に『PART1』の表記。さらに上映時間は160分という長さ。
 何が言いたいのかと言うと話が全然進まないのだ。
 起承転結で言うと『起』までしかなく、主人公が陰謀によってどん底に落ちる所で終わるというかなり物足りない内容だった。
 これでも原作をカットしまくってこの長さに収めたというから驚きだ。
更にPVにあった派手な戦闘シーンが夢オチなのも個人的にはガッカリした点だ。
 SWシリーズで多少ストーリーが酷くても艦隊戦やってライトセイバーを派手にブンブンすれば何だかんだ客は満足する。デューンにはこれが無かった。 
 消化不良な終わりに見せ場の乏しさ、これで『面白かった』と評価出来る人は決して多くないだろう。
  
 私自身はSF好きな事もあり、宇宙船のデザインを見たり、ポー・ダメロン役で青臭いイメージのあるオスカー・アイザックの渋い新な一面を発見したり圧倒的な映像美も合わさって上映時間の長さを感じない程度には楽しめた。
 正直誰かに勧めるのは厳しいが、PART2次第では良くなる可能性もある。私はそれに期待しようと思う。

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