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【週刊プラグインレビュー】SUPERTONE / CLEAR
今月はSupertoneからリリースされたボイスセパレーター「CLEAR」をレビューしていきます。
プラグインのデモはこちらをご覧ください。
SUPERTONE
Supertoneは韓国の企業で、クリエイターが簡単に没入型コンテンツを制作できるオーディオ技術を研究しています。
「世界で最も革新的なオーディオ技術を通じて、アイデアさえあれば誰でも歌手や俳優になれる世界を創造します。」ということを企業理念として掲げています。
公開されているツールでいうと
「Project Screenplay」というAIを用いたテキスト読み上げツール
「Supertone Shift」というリアルタイムの音声変換ツール
そして今回取り上げる「CLEAR」があります。
その技術力の高さは国内外でも認められており、
2020年には若くして亡くなったシンガー김현식[Kim Hyun-sik]の歌声をAIで再現するプロジェクトに参加したり、
Disney+「Big Bet」内で、現在61歳の최민식[Choi Min-sik]の声を30代に若返らせるDeAge加工のポストプロダクションを務めたり、
Netflix「マスクガール」において2人の女優の音声を合成し、新しい声を作り出す技術を提供したり、すでに多くの実績を残しています。
そして2023年にはあのHYBEが450億ウォンを出資して買収。
潤沢な資金をもとに更なる技術の進化とソフトウェアの開発が期待されます。約45億円の開発資金があるって他のプラグインメーカーだとあり得ないですよね・・・。
正直今まで全然知らなかったのですが、先月韓国で行われたIMSTA FESTAでたまたまCLEARのデモを体験してその技術力の高さに驚き、今回レビューするに至りました。
この動画で紹介されている音声の置換技術も凄いですよね。フレディ・マーキュリーが韓国語で歌ったり、10秒ほどの音声をサンプリングしてその音声で好きな単語を喋らせたり歌わせたり・・・。
HYBEのヴァーチャルアーティスト「MIDNATT」もこの音声変換技術を利用して、なんと6ヶ国語同時デビューを果たしています。(凄い)
一部の機能でいいからなんらかの形で一般向けにもリリースされてほしい。
(フェイク動画に悪用されないかが心配なんだけど。。。)
そんな音声のプロ集団がその技術を一般向けに公開してくれたのが今回取り上げる「CLEAR」になります。ありがたい。
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CLEAR
さて、今回取り上げるCLEARですが、操作は単純明快です。
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プラグインとしてボーカルトラックにインサートしたら、[AMBIENCE]と[VOICE]と[VOICE REVERB]の3つの音に分解されるので、それらをミュートしたり、ボリュームを上げ下げします。以上です!
なので特に操作や使い方の点でこちらから特筆することはないので、とにかくデモってみてください。
その解像度の高さやアーティファクトの少なさ、各種ソースに対する柔軟性の高さなどに驚くはずです。
他社プラグインのように複雑な設定があったり、逆にシンプルすぎて取りたいノイズが取れないなんてこともありません。
IMSTA FESTAでスタッフの方に伺ったところ、素材の判定とその処理の部分でAIが使われているらしく、入力される信号から「部屋鳴りの酷い音声」「外来ノイズの多い音声」「ライブレコーディングのボーカルマイク」などを判断し、それぞれに対して適切なノイズ処理エンジンを動かすようになっているみたいです。
ノイズの原因別でひたすらその音と対処法を機械学習させたとおっしゃっていました。
そして驚くべきがこのプラグイン、リアルタイムで使えます。
256Sample以上のバッファが推奨されているので、流石に録音しながらは難しいですが、この凄さ日頃からノイズ処理を行なっている方なら分かるのではないでしょうか。
今回はTELEFUNKENから配布されているマルチトラックを用いて検証を行っていきます。ライブレコーディングなので、楽器の音はもちろん回り込むし、ノイズも多いし、リバーブもディレイもつきまくっているというなかなか手強いデータになっております。
TELEFUNKENからは他にもライブテイクが多数配布されているので、今回のようなノイズ処理系のプラグインを検証してみたい方にはおすすめです。
CLEAR / iZotope RX / Waves Clarityなどでノイズ処理を行いその結果を比較していきたいと思います。
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