2023年6月30日
エチオピア4日目。
この日はエチオピアの首都であるアディアベバ市街を散策することにした。東西南北の方角を少し歩いた感想は、「ここ、住めるわ」だった。気候は日本の秋のように過ごしやすく、スーパーのような店もあり、外食する店やカフェも多くある。首都なだけあって多くの人がイメージしている「アフリカ」とは思えないぐらい建物が多くあり、発展しているように感じられた。BMWなどの外車やトヨタのランドクルーザーもしばしば見られた。
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エチオピアのアディスアベバの市街を歩いているといたるところで、「Hey,China! 靴磨かせてくれ!綺麗にできるぞ!!」と10歳~15歳ぐらいの靴磨きの少年達からしばしば熱い営業をかけられる。その中でも特に印象的だったのは「ノープロブレムノープロブレム。靴磨かせてくれ。綺麗にするから。ノープロブレムノープロブレム。」とひたすら「ノープロブレム」と言ってくる「ノープロブレム少年」だった。
その「ノープロブレム少年」は同じように靴磨きをしている少年と2人でペアを組んでその日は動いているみたいだった。そのときの私の靴はかなり汚れていたが、靴を磨いてもらうのはエチオピアを出国する当日である次の日にしてもらうと決めていたので「ごめんね。靴を磨いてもらうのは明日にすると決めているんだ。だから今日は断っておくよ。」と伝えた。
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そのとき歩いていた市街の通り道にコーヒーを淹れている屋台のようなところがあったので、その屋台のベンチに座り、そこで本場のエチオピアのコーヒーを飲んでみた。少し酸味がありコーヒー豆の香りが感じられる味に、「これが本場の味か!」と本場のコーヒーを味わうことができて嬉しい気持ちだった。
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そこの椅子に座っているときもまた「ノープロブレム少年」の2人組がやってきて、「靴を磨かせてくれ。ノープロブレムノープロブレム。」と営業をかけてくる。「もう諦めーや笑 今日はほんまにしてもらうつもりはないから笑 ほんじゃ明日出会ったらほんまにしてもらいたいから今日は諦めて笑」と私が伝える。しかしずーーーっと「いや、ノープロブレムノープロブレム。とりあえず磨かせて」と言い、座っている私の足元で急に靴を磨く体制に入ったりと「いやまじで今日は諦めてほんまに笑笑 今日はプロブレムやプロブレム笑」と押し売りが凄すぎるノープロブレム少年たちとのその状況を楽しんでいた。さすがに諦めたのかノープロブレム少年たちは「オーケー。オーケー。」と言い、その場を離れていった。
ノープロブレム少年たちからの営業が引いた後、自分の隣のところに30代ぐらいの男性達5人組が屋台の隣の席に座った。向こうのほうから「日本人なの?エチオピアはどう?いい感じ?」と声をかけてくれたので「日本人だよ!エチオピアいいね!多くの人は親切で優しい!」と答えた。私はその人達のことを知りたい気持ちを抑えられず、「あなたたちはどんな関係なの!?」「仕事はどんなことをしているの!?」「いまは何をしていたの!?」とワクワクしながら質問していた。
話が進んでいくとどうやら30代ぐらいの男性達は今いるカフェのすぐそばのガラスを整備する会社に勤めている同僚同士で、休憩時間にコーヒーを飲みに来ていたみたいだ。何を話していたかは忘れてしまったが、私自身、たいした話はしていないし、たいしたことも言っていなかったと思う。でも、とにかくたくさん笑ってくれる。よくわからないけどとりあえず笑顔でいてくれているみたいで楽しくなり、写真や動画を撮ることも快諾してくれた。写真や動画を撮っているときでもずーっと笑ってくれていて、嬉しい気持ちになった。たぶん「笑顔」は全世界共通なんだな、と思い、こころが通じてる感じがしてとても楽しい気持ちだった。30分~1時間ぐらいはそのカフェにいて談笑していたと思う。
違う場所も散策するために「そろそろ行くね。」と伝えると笑顔で送り出してくれた。何度かその人達がいる屋台のほうを振り返ると、私が振り返るたびに彼らは笑顔で手を振ってくれて、私も手を振り返した。「世界を旅をするって最高だ!!」とまた世界を旅することの幸せを噛み締めることができた。
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世界を旅することの幸せを噛み締めていると見覚えのある10歳~15歳ぐらいの2人組の少年たちが私のほうにやってくる。そう、「ノープロブレム少年」たちだ。
私のほうにくるやいなや、「オーケー。チャイナ。ノープロブレムノープロブレム。とりあえず靴磨かせてくれ。」とまた営業をかけにくる。「いや、まだおったんかい!笑」と日本語ではあるが伝えるとどうやらそのニュアンスは伝わっているみたいで向こうも笑っていた。
その後2,30分ぐらい少年たちはついてきたので、「ここまできたらこのノープロブレム少年たちに靴磨いてもらいたいわ!笑」という感情が生まれてきた。「じゃあ明日またこの辺歩くからそのとき会ったらほんとうに靴磨きお願いしていい?会ったらほんまに磨いてもらうから笑 だから今日は諦めてほんまに笑」と伝えると「オーケーオーケー」と少年たちはいい、少年たちとお別れした。
その後、少し市街を散策したあとホテルに戻り、「今日もノープロブレム少年やガラスの会社の人たちと関わることができたり、濃くていい1日だったな」と余韻に浸りながら、シャワーを浴びてベッドに横になった。