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謎の冷凍設備

この前行った大きな駅に、冷凍設備があった。正確には、「冷凍設備」と書かれた大きな鉄扉が。なにを冷凍しているんだろう。電車のパーツかなにかの中に、冷却が必要なものがあるのだろうか。だとしたら、どこだ…?

精密機器の類は急速に冷やしてはいけない、と聞いたことがある。中で結露して壊れる可能性があるのだそうだ。だから操作盤関係とか、空調設備ではなさそうだな。

そういえば、僕はパンタグラフに触ったことがないからあれの温度を知らない。実はとんでもなく冷たかったりして…。まあ、一番外の、陽が当たる位置にある部品だし、電気流すし、案外でかいし、そう簡単に外れるつくりには見えないし、温まる度に交換する暇なんてないだろうから、違うと思うけど。

案外普通の冷凍庫があるのかもしれない。夜勤の駅員さんの晩ごはんとかが冷凍されている場所。扉の雰囲気とのギャップがあって、なんかかわいいな…。
無理やりSF的な解釈をするなら、やっぱりコールドスリープとか培養装置とかが真っ先に浮かんでくる。あの扉を開けたら、でっかいガラスの容器に溜まった緑の液体の中に人が浮いている、ベタなSF映画とかによくあるあの装置が並んでいたらどうしよう。仮にそうだとして、なんで駅にそんなものがあるんだ。

扉には他にも、「関係者以外立入禁止」「火気厳禁」と書いてあった。関係者以外立入禁止はそれはそうだろうけど、火気厳禁、火気厳禁か。そうか、どんなに寒い冷凍設備の中でも、酸素がないわけではないんだから火は起こせるよなあ…。引火性のある何かを使って冷やしているのか、冷やす対象が火気厳禁なのか。というか、単純に中の温度を上げたくないから火を使うな、ということなのかもしれない。それかな。ああ、結局何が入っていたのか、何のための設備だったのか駅の人に聞けばよかったかもしれない。でも、ご迷惑だろうな。勢いで聞いてしまわなくて良かった。どなたか知っている人がもしいたら、よかったら教えてください。あれ、何を冷凍してるんですか…。


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