「生き別れの双子」的存在、匙とスプーン
今から書くことは、全て僕の主観にしか基づかないものだ。何の裏取りもしていない。それをご承知いただいた上で話を進めたいのだが、「匙」と「スプーン」って、実は起源が違うのではないだろうか、ということを唐突に思い立った。木のスプーンは「スプーン」感がないし、金属の匙は「匙」と呼ぶと違和感がある。あれは、匙が東洋、スプーンは西洋で、それぞれ全く関係のないタイミングで発生・進歩してきたからであるとは説明できないだろうか。生き別れの双子が成長してから会ったら類似点がめちゃくちゃあった、みたいな話がある。そんな感じで、日本が西洋に発見されるずっと前から、日本に匙はあったのではないか。お粥とかあるし。そう考えると、素材だけでなく形も少し違っているような気がしてくる。匙の方が楕円に近くて、スプーンは正円に近いタイプと先が尖り気味なタイプの2種類があるイメージが強い。匙の方が小さくて、スプーンの方が大きい気がする。もちろん、種類にもよるけれども。
ここまで考えて、漫画「銀の匙」の存在を思い出した。あれは作品のタイトルだからか、あまり違和感はないな。早めの晩ご飯にプラスチック製のスプーンでポトフを食べながら、ずっとこんなことを考えていた。