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ルート66 — アメリカの夢を追いかけた道


こんにちは!スラット是永です。普段は高円寺の古着屋Slatで商品の仕入れをしております。


はじめに

今回のテーマはルート66!皆様、ルール66という高速道路をご存知ですか?アメリカの歴史や文化における象徴的な存在であり、多くのアメリカ人にとって特別な道路となっています。

古着であれば、モーターサイクル系のアイテムには大きく「66」とプリントされているものを見かけます。

なぜルート66がそんなに特別なのか、そして当時のアメリカ人の夢や心境について想像を膨らませ書いてみます!



1. ルート66とは?

ルート66は、1926年に制定(1985年に廃止)され、イリノイ州シカゴからカリフォルニア州サンタモニカまでを結ぶ、約3,755キロメートルの道路です。この道路は「アメリカの母道路」とも呼ばれ、アメリカの自動車文化や経済の発展と深く結びついています。そのため、ルート66沿いには多くのモーテル、ガソリンスタンド、ダイナーなどが点在していました。

2. 20世紀のアメリカの背景

20世紀のアメリカは大きな変化の時代でした。経済の大恐慌、中西部の環境災害「ダストボウル」、そして第二次世界大戦後の経済ブームなど、多くの出来事がアメリカ人の生活を大きく変えました。それによって多くのアメリカ人がルート66を利用してアメリカの西部へ移動することになったのです。

2-0 アメリカ西部地方

19世紀から20世紀初頭にかけて、アメリカ西部はまだ開発されていない土地が多く、新たな機会を求める人々にとって魅力的でした。安価な土地や新しい農業の機会が人々を引きつけました。

2-1.世界恐慌

1929年の株式市場の崩壊後、アメリカは1930年代の大恐慌に突入しました。これにより、多くの人々が職を失い、経済的な困難に直面しました。新しい仕事や生活の機会を求めて、多くの家族が西部のカリフォルニアなどの地域へ移動しました。

2-2ダストボウル

1930年代、中西部(アメリカの真ん中あたり)の一部地域では過度な農地開発と連続した干ばつにより、土壌が浸食される「ダストボウル」という環境的な災害が発生しました。これにより、オクラホマ、テキサス、カンザスなどの州からの農家が土地を失い、西部への移住を余儀なくされました。

2-3第二次世界大戦後の経済ブーム

戦後、アメリカの経済は急速に回復。多くの産業やビジネスがカリフォルニアや西部の都市で拡大しました。これにより、新しい仕事やビジネスの機会、夢を追い求めて、多くの人々が中部や東部から西部へ移住しました。

2-4防衛産業の拡大

20世紀中頃、冷戦が始まると、アメリカは軍事産業や航空産業の拡大に力を入れるようになりました。カリフォルニアはこれらの産業の中心地として、多くの高賃金の仕事を提供していました。

3. 西部への大移動

これらの経済や環境の困難を逃れ、新しい機会を求めて、多くの家族や若者が西部へと向かいました。特にカリフォルニアは、新しい仕事や土地が豊富で、夢を追い求める人々にとっての理想的な目的地となっていました。


4. ルート66とアメリカ人の心


このルート66は、夢を追い求める多くのアメリカ人の足跡を刻んできました。家族や友人とのドライブ、新しい土地でのスタート、またはただの冒険旅行。この道路は、彼らの希望、夢、挑戦、そして冒険心を反映しています。

一方で、経済的な困難を理由に移住せざるを得なかった家族たち。彼らの心には複雑な思いが巡っていたことでしょう。新しい土地で生活を始めるのは、簡単なことではありません。もちろんインターネットなどありません。家探しに職探し、住民との関係づくりに子育て…こういった様々な問題や不安を抱えて、ルール66を移動したのではないでしょうか。

5.様々な芸術作品

ルール66は映画や音楽、小説でもよく取り上げられています。代表的なものを取り上げてみましょう。

5-1映画

『カーズ』(Cars):
ピクサー製作のアニメーション映画で、廃れつつあるルート66沿いの町とその住民を中心にした物語です。
『イージー・ライダー』:
1969年の映画で、主人公たちがハーレーダビッドソンでアメリカを横断する旅を描いています。ルート66もその中で重要な役割を果たしています。

5-2 音楽:

”(Get Your Kicks On) Route 66”:
ボビー・トループが作詞・作曲したこの曲は、ナット・キング・コールをはじめとする多くのアーティストにカバーされています。ルート66をテーマにした最も有名な楽曲の一つです。

5-3 テレビ:

『ルート66』(Route 66): 1960年から1964年まで放送されたテレビドラマで、2人の若者がコルヴェアを運転してアメリカを横断する姿を描いています。

5-4 小説:

『The Grapes of Wrath』(『怒りの葡萄』):
ジョン・スタインベックの名作。ダストボウルによりオクラホマ州からカリフォルニアへと移住する一家の苦難の旅を描いています。彼らの旅の中でルート66は重要な役割を果たしています。

6. 結び

ルート66は、ただの道路以上のものです。それは20世紀のアメリカ人の生活、夢、希望、そして冒険のシンボルとして今も多くの人々に愛されています。

古着屋さんでルート66に関するアイテムを見つけたら、是非じっくりご覧になってください。そこには、アメリカ人らしい思い入れが反映されていることでしょう。

そしてもし機会があれば、音楽や小説を通じてアメリカの夢を追いかけた人々の足跡を追ってみるのはいかがでしょうか?


最後までお読み頂き、ありがとうございました!!🙇‍♂️

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