僕の〈憧れた〉沖縄 ZINE「あなたの沖縄 vol.2」【勝手に寄稿】
先日、文学フリマ(東京)にて、刊行されていたZINE「あなたの沖縄 vol.2」を買っ……いただいた。
なぜなら、ZINE特集のひとつに少し参加させてもらったからだ。(母も欲しがったので母の分は購入)
コラムプロジェクト「あなたの沖縄」は、90年代生まれの沖縄県出身者たちが、それぞれが見ていた、感じていた沖縄に対するあれこれを心も体も自由に書く場所だ。
私自身も縁があって何本も書かせてもらい、毎度素敵な感想をいただいている(楽しくかけるだけでなく承認もしてくれる!)
今回がvol.2となった本ZINEは、「カルチャーから沖縄を語りはじめる」というテーマの下に制作されており、映像や漫画、お笑い、食、地域のカルチャーなどなどがてんこ盛り。
沖縄に馴染みのある方も、ない方もきっとあなたの中にある沖縄のカタチが変わるはずだ。しかも、とても刺激的で、優しくて、心がウズウズとするようなカタチに。
ZINEのための大小さまざまな企画のほかに、これまでコラムとしてWEB上で公開されてきたコラムの傑作選(全てが皆さんの大切な文章なので、全てが傑作なんだけど)も味わうことができて、とても楽しい。
どの企画も最高だが、個人的にお気に入りなのは「那覇の街歩き」企画。
私自身も、高校生時代に企画で紹介された地域をよく歩いていたが、より近いところで生活していた方々の視点を読みながら、あの場所の空気感や、カオスなバス停の雰囲気、一切来る気がしなくて死ぬほどイライラしながらバスを待っていたことなどを思い出した。
あと、現在古着(アメリカとかのやつ)に凝っているので、次回那覇を訪れた際には、紹介されていた古着屋「FISH BOWL」に何があっても行かなければならない。今の私はアメリカからのお下がりっぽい、いなたい服に目がないのだ。
とても素敵なZINEなので、「サイコー!」と余韻に浸って寝てしまいたいのだが、そうはいかないのが私だ。
皆さんの文章や企画、コラムを読んでいるとどうしても抱いてしまう「離島コンプレックス」。
私は離島出身で、あんまりバスを使用して来なかったから、沖縄県民のクセして開南のバス停でイライラしてしまう。私の島にはアメリカー(海外っぽい人のことをそう呼ぶらしい)がいなかったから、アメカジに憧れを抱いてしまう。高校からは沖縄本島の学校に通っていたし。私の父は那覇市出身だったので、父の実家に何度も遊びに言っている。だから、沖縄本島の人たちの文化や喋り方、あるあるを知っていて、笑うことができるけど、少し寂しさを感じてしまう。
ZINEを読んで、私が抱いていた、今も抱いているであろう沖縄本島へのあこがれを感じた。私が住んでいた島だって、とても独創的で面白い場所なんだと思う。
でも未だに「窮屈だから島を出た」という事実が、時々私の心の中に現れて私にコンプレックスを抱かせる。その度に、沖縄のことも、生まれた島のこともゆっくり知って、ゆっくり好きになって行けばいいと言い聞かせる。
それを許してくれる場所が「あなたの沖縄」だと勝手に思っている。
どうやら、ちょうど沖縄について思いを巡らせていたら、近隣の国からミサイルが発射され、沖縄は避難対象地域となっているらしい。
このZINEにも載っていない、私もあなたも知らない沖縄がたくさんあるはずだ。それをゆっくり知っていきたい。
追伸
書いていて思い出したけど、小学生の頃、毎年夏になると父方の実家に遊びに行っていたことコラムに書きたいな〜。ちょっぴり切ない夏の思い出あるんですけど、西さん、どーですか???