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RIMOWA(リモワ) SALSA 21年間使用レビュー (壊れやすい箇所とその対処)
はじめに
2003年の購入以来、19年間は父が、その後は私が使っているRIMOWA SALSA の二輪 (856.52) 。
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父の時代は年に数回の出張でコンスタントに使っており、
私は、月2、3回の電車での旅のほか、年間10回ほど飛行機に預けるような使い方をしています。
因みに、私は平気で都会の2駅くらいの距離もスーツケースを引いて歩きますので、比較的酷使しているのかなと思っています。
もうすでに廃盤になってしまったモデルですが、今でも空港では必ずと言っていいほど見かけるこのモデルについて、壊れやすい箇所と自己流の対処法についてまとめてみました。
同様のダメージで困っている方や、中古品の品定めの際に参考になれば幸いです。
(自己流ですので、対処は自己責任でお願いします)
壊れやすい箇所①:テレスコープハンドル
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これはRIMOWAに限らず、スーツケース全般において故障の定番箇所だと思います。
戻らなくなったり、出てこなくなったり、逆に固定できなくなったり...
このRIMOWAは、伸ばした状態で固定できなくなりました。これはもう修理するしかないと思います。
2022年にRIMOWAに持ち込んだところ、19年前の製品にも関わらず、快く当日のうちに修理していただきました。
費用は1万数千円程度だったかと思います。
この辺りは流石RIMOWAだなと思いました。
壊れやすい箇所②:テレスコープハンドルの固定箇所周辺
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テレスコープハンドルを固定するネジの周辺に下の写真のようなヒビが入りました。
やはり、ハンドルの力が加わる箇所なのでしょう。
フリマアプリ等で同じ部分が破損しているモノをしばしば見かけます。
ただ、普段使いの中でヒビが広がってはいないので、おそらくぶつけたのかなと思っています。
そしてその時、裏でテレスコープハンドルの末端の角とボディがぶつかってできたヒビだと思います。
エスカレーターに乗る時など、ぶつけがちな場所です。
こちらもスーツケース修理工場などでボディの修理をしてもらうことが最善かと思います。
(しかし、先ほどのとおり普段使いの範囲では悪化していないので、私はビニールテープを貼って様子を見ています)
壊れやすい箇所③:ハンドル周辺
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次はハンドル周辺のヒビです。
持ち上げる際に力が掛かる部分なので、同モデルで何度か同じように割れているモノを見かけたことがあります。
このヒビですが、入ったヒビそのものを治すには修理するしかないですが、チョットした手入れでヒビやその悪化を防止することができます。
チョットした手入れとは、下の写真の金属プレートをしっかり固定させることです。
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デフォルトでは、このプレートの一部しか糊付けされておらず、それに加えて私のRIMOWAは、経年劣化でその固定が弱くなっていました。
その結果、ハンドルに掛かる力が一点に集中し、ヒビ割れが生じます。
ホームセンターなどで売っている超強力両面テープで金属プレート全体をボディにしっかり固定しなおすと、うまく掛かる力が分散され、ヒビの防止や悪化防止になります。
私はヒビそのものの修理こそしていませんが、この固定によって力を入れてもヒビ割れの段差が見えなくなり、以後、ヒビ割れが広がるようなことにもなっていません。
ぜひご自身の製品もご確認ください。
壊れやすい箇所④:ハンドル
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同年代のRIMOWAで多く採用されているこのハンドル、実はちぎれたり伸びたりしやすいです。
ゴムの中で金属が金属疲労を起こして破断し、抜けたものと見られます。
斜め上方向に傾けて持ち上げたり、ハンドルの外側からハンドルを押しつぶしたりすると壊れやすいです。
応急処置として、いったんハンドルを取り外して分解し、金属が欠けて抜けた部分の穴にゼリー状の瞬間接着剤を詰め、欠けた金属を差し込んだところ、案外外れずに使えていました。
パーツ自体もまだ出回っていますし、修理もしやすい部分です。
壊れやすい箇所⑤:足回り
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最後は足回り。
コレは壊れるといっても消耗によるものですので仕方ないものです。
しかしながら、タイヤがすり減ってくると、回転が悪くなるだけでなく、車高が低くなって腹やハウジングを擦りやすくなるので注意です。
また、初期型(外から車軸のネジが見えないモデル)は、ハウジングの中の車軸やホイールも知らぬ間にすり減っていることがあるので、分解して確認してみるといいと思います。
修理するとおそらく後期型のハウジングになると思います。
そうすると、社外の静音タイヤやインラインスケートのタイヤにカスタマイズできるようになります。
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あとは、タイヤと反対側のフットに対応したゴムもAmazon等で入手できるので、フットのすり減りや音が気になる方にはおすすめです。
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おわりに
やはりポリカーボネート製ですと力が掛かる部分やぶつけやすい部分のヒビが気になります。
ただ、これはRIMOWAに限らず、プラスチックのスーツケースを使っていれば当たり前のことでしょう。
ヒビ割れは補強をしたり、FRP補修で対応したりもできますが、場合によっては専門の業者に修理を依頼する必要がありそうです。
しかしながら、今でも対応パーツが出回っており、RIMOWAでも修理をしていただけるため、まだまだ使える製品でもあります。
特に、私が1歳から22歳になる21年の間、これだけのダメージや故障で済んでいるうえに、今でも修理対応をしてくださるRIMOWAは素晴らしいと思います。
本当に素晴らしいスーツケースだと思います。
昔は父が引くこのRIMOWAの上で、ハンドルを握りながら座っていたことが懐かしいです。
長くなってしまいましたが、何かしらの参考になれば幸いです。