「おじさん」とは何か
おじさんとは何か。辞書によるとこんな定義になっています。
よその年配の男性を親しんでいう語。
たしかに、小さい可愛らしい子どもが「おじさん」と言っている姿を思い浮かべると、その通りなのだと思います。
しかし、いい年をした大人たちが言葉として発する「おじさん」には親しみというよりは小馬鹿にしたようなネガティブな文脈で使われることが多いような気がします。
日経クロストレンドに『「43歳からおじさん」が調査で判明! 「7つの特徴」を大分析』という記事がありました。これは正にネガティブ文脈の「おじさん」の話です。
要約すると、以下の2つが「おじさん」であると書いてあります。
・43.24歳から「おじさん」(2020年博報堂生活総合研究所の長期時系列調査によると)
・40代おじさんには7つの特徴「許さない、闘わない、燃えない、連(つる)まない、直さない、人情派、庶民派」がある
7つの特徴は調査結果の分析として書かれていて、少しこじつけがましいな…、というのも散見されますが、いくつかは身の回りとも合致していそうです。
7つの特徴の中から、個人的見解で3つをピックアップしてみて、『ネガティブな意味での「おじさん」3大特徴』を考えてみたいと思います。
①おじさんは「許さない」
調査によると、全性年代中でイライラ部門は40代男性が全て1位になっています。「おじさん」は、時間を守らない、約束を守らない人を許せません。一方で、公共マナーへの配慮ではワースト2位になっていて、「他人に厳しく自分に甘い」を地で行っています。
そして、「人は叱った方が成長する」は全性年代中で40代男性が1位になっているそうです。
「ルールに厳しく、守らなかったら叱る。でも、自分には甘いところがある」という人物が悪い意味での「おじさん」を感じさせてしまうのでしょう。
②おじさんは「燃えない」
調査結果から、どの世代よりも「精神的に疲れを感じていて、ストレスを感じている」ことがわかります。
そして、楽しんでいる趣味がなかったり、熱中していることがある人が最も少ないという調査結果になっていました。
「日々の仕事に疲れていて、活き活きとしていない」姿が思い浮かびます。いわゆる「くたびれたサラリーマン」というイメージでしょうか。
③おじさんは「直さない」
調査結果から、「自分の学識・経験に満足していないし、英語も話せない。そして、自分は太っていると思う」と考えている人の割合が多いことがわかります。
ですが、「自分のための教養・勉強にお金はかけないし、運動のための時間を増やしたいとも思っていない」という結果も出ています。
個人差も大きいのですが、仕事において「おじさん」が敬遠されがちなのは、「向上心がない」というイメージの強さかもしれません。
あらためて「おじさん」とは何か
記事によると、「おじさん」を「年齢」「7つの特徴」の2つで定義されていました。
年齢で定義されると誰にも加齢に抗えないのですが、「特徴」によって認知される「おじさん」は、その人の生き方次第になります。
ネガティブな意味での「おじさん」というのは、後者の「特徴」によって決められていくものだと思うので、年齢はあまり関係ないとも言えるのではないでしょうか。
『ネガティブな意味での「おじさん」3大特徴』の真逆を行けばいいのだと思います。つまり、以下ができていれば年齢はあまり関係ないのだと思います。
・自分に厳しく、他人には寛容である(凝り固まっていない)
・何かに夢中になっていて活き活きとしている(くたびれていない)
・常に学び続けている(だらけていない)
歳を重ねることにもよいことはあって、モダンエルダー(新しい年長者)という考えも提唱されています。本を読んでとても感銘を受けたので、以前にnoteに書いたことがあります。
本来、年長者になっていくのは、悪いことではないのだと思います。