毎日統計9

今日は昨日の続きで確率変数の基礎の続きである。

今日の学習

確率分布に関する平均(期待値)と分散について学んだが、それだけで分布の形が決まるわけではなく、分布の形状に関する以下二つの代表的な指標がある。

歪度:確率分布の裾が右に長いのか、左に長いのかを測る指標。正ならば右の裾が長く、負ならば左の裾が長い分布となることがわかる。

尖度:確率分布の尖り具合を測る指標。3を境に傾向が分かれるが、3より大きい時は正規分布より尖っており、3より小さい時は正規分布より丸く鈍い形となることが分かっている。

定義はこちらを参照のこと。

何故この定義で上記の指標になり得るか。感覚的な理解で言うとこうなる。定義式を見ると歪度の方は期待値の3次関数の形で表されており、尖度は4次関数の形である。三次関数は変数の正負の値を区別する性質があり、その性質を用いたのが歪度による正負の偏りの調査である。また4次関数は二次よりも更に変数によるコントラストを強めることができる。この性質を用いることで、分布の中心の近傍における分布の尖り具合を測ることができると考えられる。

         〇

分散、歪度、尖度という分布に関する指標は全て、期待値を含む形(しかも期待値の2次3次4次という形)で定義される。よって、これらを効率的に表すことのできるモーメント母関数と呼ばれるものが編み出される。

このモーメント母関数を使うことで、確率分布における重要な指標が比較的簡易な計算によって求めることができる。つまり、モーメント母関数は事実上、確率分布そのものを表すものとも言える。

       〇

この章の最後に、1つの強力な不等式についての説明がある。チェビシェフの不等式だ。


…が、今日は少し力尽きてしまったので、明日また続きをやりたいと思う。






この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?