ダナキルツアーの持ち物(2024-2025年)
はじめに
2024年の年末から2025年の年始にかけて、エチオピアのダナキル砂漠のツアーに参加しました。今後のために、持ち物と注意点をまとめます。執筆者は30代前半の男です。
また本記事は、あくまで2024年末の情報で、個人的な意見です。ツアーの旅程や必要な持ち物は、状況に応じて変化しているようです。常に最新の情報を確認してください。
私の旅程
1日目:東京→ボレ空港、朝に到着後、ETTのオフィスに行きツアー代金を支払う、アディスで1泊
2~4日目:ダナキルツアー(2泊3日、ツアー会社:ETT)
4日目:ダナキルツアーの後、メケレで一泊
5日目:ティグレの教会群ツアー(日帰り、ツアー会社:ETT)、メケレで一泊
6〜7日目:アスクムツアー(ツアー会社:Heartland Ethiopia Tours & Travel)
7日目:アスクムツアーのあと、メケレ→アディス→東京で帰国
ダナキルツアーの旅程(ETTのツアー)
1日目:朝にアディスからセメラへ飛行機で移動。セメラで朝食。塩湖へ移動。塩湖の近くの村で昼食。その後、ダロル火山の近くの別の塩湖へ移動。ダロル火山の近くの塩湖で夕日を見て、近くの村で夕食、野宿。
2日目:ダロル火山の近くの塩湖で朝日を見て、塩湖で朝食。ダロル火山へ移動。ダロル火山を2時間ほど観光。塩湖の穴で泳いで、野宿をした村に戻り、昼食。エルタ・アレ火山へ移動。エルタ・アレで夕日と溶岩を見物。エルタ・アレで夕食、野宿。
3日目:エルタ・アレで朝日を見て、朝食。1日目に昼食を食べた塩湖へ移動。この塩湖(ダロルの近くの塩湖ではない)でも泳いで、昼食。ここでセメラ方面とメケレ方面に別れる。私はメケレ方面に行く車に乗り、メケレへ。
ダナキルツアーの持ち物
装備品・服装
【必須】リュック:33Lのリュックで行きました。みなさん、40~50Lほどのリュックで来ていました。
【必須】歩きやすい靴:アディダスの6000円くらいのランニングシューズにしました。最終的に砂・泥まみれになるので、安いのでいいと思います。軽い山登りやトレッキングをしないといけないので、軽くてクッション性の高い靴が必須です。街歩き用のスニーカーでは厳しいと思います。
【必須】サンダル:TEVAのHURRICANE XLT 2というのにしました。塩湖を歩くのですが、くるぶしの下あたりまで水がある箇所があります。風向きによって水面が変わるらしく、私が訪れた際は靴だと水浸しになるほど水がありました。激しい運動はしないので、簡素なサンダルでもOKだと思います。あと、移動中の車の中も暑いので、車の中でもサンダルを履いていました。
【必須】短パン:Championの3000円くらいのスポーツタイプの短パンにしました。暑いので、薄くて速乾性のあるものが良いと思います。あと、山登りの途中でポケットからスマホが落ちるのが不安な人は、ポケットにチャックがあると良いと思います。
【必須】半袖のTシャツ:ユニクロの1500円くらいのTシャツにしました。ツアーが終わった後、ホテルで捨ててきました。
【必須】モバイルバッテリー:2泊3日の間、コンセントはないので、スマホの充電に必須です。私は10,000 mAhのモバイルバッテリーをフル充電で持っていき、3日後には残り30%になっていました。
【必須】トイレットペーパー:野宿の際に必要です。ティッシュ代わりにもなるので便利です。拭いた後の紙を入れる用のビニル袋も持って行ったのですが、みんな拭いた後はその場に放置していました。
【必須】速乾性のタオル:塩湖で泳いだ後に体を拭くのに必要でした。mont-bellのクイックドライ スポーツタオル(3,850円)を持っていきました。体を拭いた後は、適当に首にかけていると数時間で乾きます。
【必須】歯磨きセット:海外のホテルには基本ありませんし、野宿の際にも寝る前にみなさん歯磨きしていました。口をすすぐ際は飲料水ですすぎました。
【塩湖で泳ぐ人は必須】水着:半数くらいの人は塩湖で泳ぎます。海パンがあるといいと思います。泳いだ後の濡れた水着を入れるビニル袋も必須です。
【あると便利】スマホを首から吊るすストラップ:持っていきましたが、とても便利でした。トレッキングの際は、片手にペットボトルの水を持って、もう片手にスマホや懐中電灯やタオルをもつことになるので、スマホを首にかけれるととても便利です。ポケットからスマホが落ちる心配もなくなります。百均のストラップで十分だと思います。
【あると便利】懐中電灯・ライト:オーム電機のLHA-SP322ZI-S2にしました。手で持つタイプで、Amazonで1600円くらいです。懐中電灯はあると便利ですが、スマホのライトでもなんとかなります。持って行くなら、頭に巻き付けるタイプの方が良かったと思いました。野宿やエルタ・アレ火山は真っ暗なので、ライトがないと夕食のご飯も見えないし、トイレにもいけないし、バッグの中身も見えません。ハンドライトやヘッドライトの方が便利ですが、スマホのライトでなんとかしている人も半数くらいいました(現地のガイドはスマホのライトでした)。
【あると便利】simカード:ethio telecomのsimカードにしました。アディスの空港で購入できます。1日目の塩湖の近くの村は電波があります(朝は電波がありませんでした。おそらく電波塔のソーラーパネルの充電不足)。2日目のエルタ・アレ火山はつながりませんでした。
【あると便利】ウェットティッシュ:2回の野宿ではお風呂に入れないので、体を拭くウェットティッシュがあると便利です。半数くらいの人は寝る前に吹いていました。気にしない人はなくてもいいかもしれません。
【あると便利】帽子と日焼け止め:持って行ったのですが、結局、使いませんでした。使わなかったのでガッツリ日焼けはしましたが、痛くはありませんでした。私は肌が強く、また日焼けを気にしないタイプです。日差しはかなりきついので、肌が弱い方は必須だと思います。
【あると便利】暇つぶしの本や動画:とにかく車での移動が多いです。私は景色を見るのが好きなので暇つぶしは不要でしたが、同乗者は本を読んでいたり、iPadでドラマを見ていたりしていました。結構、車が揺れるので、車酔い注意です。
【あると便利】耳栓:野宿では数人が近くで寝ます。いびきがうるさい人がいたので、耳栓をして寝ました。
【いらない】トレッキング用の小さいリュック:私は持っていきませんでした。結果、いらないと思います。みなさん、片手に水のペットボトル、片手にスマホでトレッキングしています。
【いらない】マスク・ガスマスク:今回は不要でした。気合を入れて小さいガスマスクを持っていったのですが、使いませんでした。ガイドが火山ガスが出ていないルートを選んでくれます。今回は不要でしたが、火山の活動の状態や風向き次第では必要となるかもしれませんので、最新の情報を見ることが重要だと思います。
【いらない】寝袋:Amazonで3000円程度の夏用の軽量コンパクトシュラフを持っていきました。結果、今回は不要でした。ETTが毛布を用意してくれていて、それで十分でした。2泊目のエルタ・アレ火山の野宿は少し寒く、トレーナーや長ズボンに着替えて寝る必要がありますが、寝袋を使うほどでもありませんでした。
薬
【あった方がいい】抗マラリア薬:マラロンという薬を持っていきました。ダナキルではほとんど蚊を見なかったので不要かもしれませんが、あると安心だと思います。ダナキルの後に観光したアクスムは蚊が多かったので、持って行った方がいいと思います。
【あった方がいい】下痢止め:「ビオフェルミン下痢止め」を持っていきました。衛生環境は良くありませんし、実際、4日目くらいから下痢をしたので、持って行く方がいいと思います。
【あった方がいい】酔い止め:結構、道が悪いので、車酔いしやすい人は持って行ったほうがいいと思います。
【あった方がいい】バンドエイド:注意していても、気づけば擦り傷などができています。心配ならバンドエイドを持って行くといいと思います。
【あった方がいい】ビタミン剤やアリナミン:ETTが用意する食事の量は十分ですが、どうしても栄養に偏りがあるように感じました(パスタが多いです)。また運動も多く、疲労も溜まります。ビタミン剤や疲労回復の錠剤を持っていくといいと思います。
その他
【あった方がいい】日本の音楽のプレイリスト:車での移動が長く、その間、エチオピアの音楽をかけてくれます。私が乗った車はBluetoothや有線など、スマホで音楽をかける環境は整っていました。移動が長いので、エチオピアの音楽を一通り聞いて飽きてくると、ツアーの参加者がその国の音楽をかけだします。「日本の音楽をかけてよ!」と言われたのですが、普段スマホで音楽を聴かないのでプレイリストがなく、かけることができませんでした。当然、電波もなく(あったとしても非常に遅く)その場でダウンロードもできません。日本でダウンロードして数曲のプレイリストを作っていくと、もっと盛り上がったと思います。
【あった方がいい】日本のおやつ:車での移動が長く、おやつがあると盛り上がります。誰かのブログで「柿の種を持って行った」というのを見たので、柿の種ワサビ味(小袋6袋入り)を持っていきました。非常に喜ばれましたし、会話のタネにもなります。
【いらない】非常食:もしものことを考えて、カロリーメイトを2箱持っていきました。結果、不要でした。ETTが十分な量のご飯を用意してくれています。
行く前に不安だった点
水着に着替えるとき、どこで着替えるの?
車のかげで着替えましたが、完全に隠れることは不可能です。男だと、パンツの上から水着を着る人と、パンツを脱いで水着を着る人がいました。私は一瞬でパンツを脱いで水着に着替えました。女性はどうしていたんだろう…。車の中で着替えてたか、ポンチョみたいなのを羽織って着替えたのかもしれません。私たちのグループはみなさん良識のある方ばかりだったので、暗黙の了解でお互い隠れて着替えるように意識していました。
塩湖で泳いだ後は、真水で体をすすげるの?
2Lくらいの真水をかけてくれます。お願いすると、頭からかけてくれますので、シャワー感覚で頭をリフレッシュできます(私は短髪です)。この時の水は飲料水ではなく、大きなボトル?に入った水をかけてくれます。
野宿の夜は暑い?寒い?
1日目の野宿(塩湖の近く)は20度くらいだったと思います。半袖・半ズボンに毛布をかけて寝ましたが、快適でした。
2日目の野宿(エルタ・アレ火山)は15度くらいでした。火山は標高が500メートルくらいあり、塩湖(標高マイナス100メートル)と比較すると少し寒くなります。上着を羽織って長ズボンに着替えて、毛布をかけるとちょうどいいくらいです。
トイレはどうするの?
他の人も書いている通り、草むらや岩影に隠れてします。男性は手前で、女性は少し奥に行って、という暗黙の了解でした。トイレットペーパーはみなさん持って帰らずに、その場に放置でした。トイレの後は飲み水をチョロっと手にかけておしまいです(キレイ好きの人は、ウェットテッシュがあるといいかもですが、使っている人はほとんどいませんでした)。
途中の村に、トイレ(とても汚い)がある場合もあります。一度だけ使ったのですが、トイレの周りにいる子供にお金を払う必要があります。一回あたり10か20ブルが相場だそうですが、子供は200ブルを要求してきます。
水は十分にもらえる?
十分にもらえました。車に大量に水のペットボトルが積んであります。しかしあくまで飲み水・歯磨き・トイレ後の手洗い用で、シャワーがわりに使う人はいませんでした(貴重なので)。
ドライバーとガイドに渡すチップは?
渡していない人もいましたが、半数くらいの人は渡していたように思います。私が渡した額は600ブル(5ドル程度)にしました。お金を使う場所があまりないので、もっと渡してもよかったかな。今思えば、ETTの人はみなさんとても良い人ばかりでした!
simカードは?
アディスの空港では、いつくかの会社がsimカードを売っていました。私はethio telecomにしました。電話番号なしの通信無制限プランで1週間5ドルでした。
結果、通信はとても遅く、webサイトを1ページ開くのに数十秒から2分くらいかかります。サクサク使える状態では全くありません。それでもメールやLINEの確認ができるので、ないよりマシです。あくまで憶測ですが、通信無制限プランは通信速度が大幅に制限されている可能性があります。
電話番号有りのプランにすべきでした。ETTや他のツアー会社とのやりとりは電話、もしくはwhats appが中心となります。電話番号有りだと10ドルだったのですが、少し高くてもこちらにすべきでした。
その他の事柄や、ダナキル以外のツアーの注意点
ボレ空港からETTオフィスまではタクシーを使いました。空港の建物を出てすぐのところに信頼できるタクシー(黄色のタクシー)が並んでいます。空港敷地内には信頼できるタクシーしか入れないようです。これらのタクシーは、基本的には安全のようですが高額です。私の場合、ETTオフィスまで値切って6ドルでした。最初は15ドルや10ドルと言われたのですが、地図を見せて空港から近いことをアピールすると6ドルまで値下げしてくれました。他の日本人の話を聞くと、ETTオフィスまでホテルの車で送ってくれる場合もあるようです。旅慣れている人は、空港敷地外で白タクや相乗りバスを捕まえるのが一番安いと思います。
アディスのETTオフィスでお金を払います。3日間のダナキルツアーは、アディスからの飛行機の手配なしだと300ドル、飛行機も一緒に手配だと400ドルです。支払いは現金のみのようです。しかも100ドル紙幣か50ドル紙幣しか受け付けてくれません。当然、新紙幣のみで、旧紙幣は不可です。私は20ドル紙幣しか持っていなかったので、最初は支払いを断られましたが、20秒くらい粘るとOKしてくれて、特別に20ドル紙幣で支払いが可能でした。
Whats Appを事前にインストールしておくべきでした。私は全ての手配をメールで行ったのですが、とても不便に感じました。現地でも真っ先にWhats Appを持っているか聞かれます。
2024年時点では、メケレの街は治安が良くありません。だいぶ安全になっているようですが、エチオピア内戦の影響で街に警察がいません。ホテルの受付で夜は絶対に出歩かないように言われましたし、念の為、朝・昼も出歩くのは控えました。常に外務省の最新の情報を確認すべきです。
2024年時点では、メケレはガソリン(軽油)が不足しており、私の場合、ティグレの教会ツアーの出発が3時間遅れました(朝7時に出発の予定が10時になった)。街全体でガソリン不足だそうで、ツアーのガソリンを手に入れるだけで数時間かかるようです。実際、ガソリンスタンドには1kmほどの長い車の列ができています。何が起こるかわからないこと前提で行く必要があります。
ホテルに宿泊する際は、バスルームの窓があいていないか確認するべきです。メケレとアスクムで宿泊したホテルは海外旅行者向けのいいホテルでしたが、それでもバスルームには換気扇などなく、小窓で換気する形式でした。そして、その小窓から蚊が入ってきます。蚊はマラリアや黄熱病を媒介しますので、窓を閉じて蚊を部屋に入れないことが重要です。
最後に
ダナキルツアー、ティグレの教会群、アクスムの歴史、全てとても楽しかったです!一生ものの思い出となりました。
一方で入念な準備や体力がいるのも事実です。このメモが、みなさんの今後のご旅行のご参考になりますと幸いです!