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闇営業の「罰」としての介護
近頃、吉本の芸人の闇営業の話題が落ち着いてきました。
お笑いは大好きですが、闇営業の話題にはあまり関心が持てませんでした。
強いて言えば、信用の失墜は割と簡単なものであるということが再認識できました。
今回の騒動の芸人で気になったことが、「償い」としての活動方法でした。
上記の通り、「介護」の現場を謹慎の償いの場にしている芸人が多くいました。
償い、復帰を目指すことは当然良いことですが、なぜ、介護なのでしょうか。
・老人ホーム=偉い という誤認
第一に、老人ホームでの仕事をすることは社会的に偉いと認識されていることに起因していると思います。
職業に貴賎なし、ですが、オムツを変えたり認知症の高齢者と関わるのは素人には(そうでなくても)簡単なことではありません。
なので、イメージとして(偏見と言ってもいいかもしれません)
そんな場所で働くなんて偉い!!!
という感情を起こすことが可能になりやすいと言えると思います。これがゲームセンターやファミレス、書店や電気屋では、「偉い」の感情が低くなるという打算もあるのではないでしょうか。
介護なら良い!という時点でズレていると感じます。ゴミ拾いのボランティアのように考えられていると実感しました。言い換えるなら「罰」「苦しみ」の要素が必要ですし、介護はそう捉えられていると思います。
・給与を上げるくらいではもはや変えられない
ちなみに、介護職員の給与は10月から上がります。
しかし、上記のような認識では給与が増えるくらいでは働き手は増えないと予想できます。職業として明らかに誤認されている現状を踏まえ、「職業としての福祉」について考えなくてはいけない時期にあると思います。
福祉でお金を稼ぐことが悪いことだと思われている時点で、正しく認識できていません。
恐れずに言えば、困っている高齢者でもお金がなければ入れない老人ホームはたくさんあります。
求めるべきは、その老人ホームを批判することではなく、次の一手を作れる・見つけられる・考えられる社会ではないでしょうか。
芸人も福祉もサービス業です。