キャリアチェンジを考えた理由とは
◆入社から復職まで
そもそもなぜ私は今の会社を選び、これまで10年以上も働き続けてきたのか。
「海外とかかわる仕事がしたい!」
そんな思いを持って、就活する中で縁があったのが国際物流の会社。国から国へと物を運ぶダイナミックさは、大学で国際経済学を学んだ時に感じた、モノ、カネ、ヒトの動きって面白い!に繋がった。経済の動脈である物流業界は、色んな業界と関われるし、飽きっぽい私にもしっくりきた。男女問わずバリバリ働ける社風も魅力的だった。
まぁ…単純に飛行機や空港が昔から好きで、なんかロマン感じるなぁと思うのもあったけれど。
最初から自分がやりたかった仕事ができる箇所には配属されず、結局そこでくすぶること7年‥
紆余曲折はあったし、何度ももう辞めようと思ったけれど、次にやりたいことも見えなかったし、後ろ向きな理由で会社を辞めたくはなかった。
そして耐えて耐えて、、扉を叩き続けてやっと希望の箇所へと異動ができた。その後数年働いて妊娠、1回目の産休に入った。
コロナの関係もあって1年8か月後に復職。よし!また頑張ろうと思ったけれど、担当業務はフルタイムと変わらぬ内容。
どんどん増えていく仕事。限られた時間、子どもの急な体調不良。
仕事も育児も中途半端。どう頑張っていいのか、何を大切にしたいのかわからなくなって、目の前が真っ暗になった。
◆時短勤務の現実
労働時間短い≠楽は大間違いで、効率を上げ、周囲を巻き込んで進めていかないと仕事が回らない。今まで残業、時間をかけることで帳尻を合わせてきたがその術が使えないのだ。
物流業界は動き続ける、眠らない業界。空港は24時間稼働しているし、土日祝、昼夜問わず貨物は空港や港へ到着する。
だから私が16時で業務を終えたとしても、お構いなく動いている。
勿論急ぎやイレギュラーがあったらバックアップの人がフォローをしてくれるが、他の皆んなも仕事を抱えながらで全てを追うことはできない。皆んな自分のことでいっぱいいっぱいなのだ。
たまるメール、たまる依頼、問い合わせ。
1日の仕事は前日の負債から始まる。常にマイナスからのスタートだ。でも、早く帰らなくてはならない。
そして働く時間が短くなり、異動も自由にできなくなった分、給与も減った。
仕事内容は変わらず、むしろ前より効率よく働くことを目指してるのに、報われない。
だが一方で、職場自体の環境には恵まれていた。周りの人の温かいサポートもあったし、自由に裁量を持たせて働かせてくれる上司だったから、やりたいように仕事はできた。同僚や後輩とのちょっとした談笑が息抜きになったり、ランチタイムの時間を取って美味しいものを食べれば、午前中の疲れは吹っ飛んだ。何も悪いことばかりではなかった。
小3までは時短勤務で働くことができる。
でもこのまま時短勤務を続けてフルタイムに戻る??戻って本当に私は幸せなのだろうか。
4歳の子どもを持つ会社の先輩と話した時。小学校に上がるのが迫ってきましたね、小1の壁とか学童とか大変そうですよね、とそんな話題になった時に、先輩は、「振り切って働くか、諦めて我慢するかの2択だよね」と言っていた。
私は正直どちらも嫌だなと思ってしまった。でも、このまま働き続けた先というのはそういうことなのだ。
◆外の世界を見てみよう
多分、「仕事なんてこんなものさ。少し誰かのお役に立てて、お金をもらってほどほどに働けるくらいでちょうどいいわ。」と割り切れる性格だったらこんなに悩まなかったと思う。
しかし、あいにく私は仕事に生きがいや、やりがいまで求めてしまう貪欲な性分だから、理想と現実のギャップに苦しんでいた。
仕事もしっかりやりたいし、楽しみたい。でも、今までのようにがむしゃらに働きたいというのではない。家族との時間はやっぱり楽しいし、出来るだけ欲しい。
自分の理想の働き方って何だろう?
どうやったら実現できるんだろう。
そんなことを考えている時に第2子の妊娠が発覚。きっとこれは神さまが私にプレゼントしてくれた「立ち止まる時間=チャンスだ!」と感じた。
もう少し、会社の外に目を向けてみよう!今の世界が全てじゃないし、自分の幸せをもう一度考え直してみよう。
こうして私はまずは、「自分の枠」を少しずつ広げはじめることにした。