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外から見た日本って…?

日本を離れてから約6ヶ月。日本の食べ物は常に恋しいままだが、自炊をして美味しいものも作れるようになってきた。この前はバターチキンカレーを作ったのだが、あいにく鼻が詰まっていてあんまり味がしなかった。

そんなご飯の話は割とどうでもよくて、今回のタイトルは「外から見た日本って…?」だ。海外に居るという自分視点ではなく、僕が出会った世界の友達たちから日本はどう思われているかという話だ。

今までコインブラで多くの人に会ってきたが、会話の二言目はいつも「どこ出身なの?」がお決まりの質問だ。そこで僕が日本から来たことを伝えるとどんなことが起きるのか、そして彼ら彼女らが日本に対してどんな印象を持っているのかなんとなく分かるようになってきたので、この辺でちょっとまとめてみたいと思う。



ステレオタイプとの闘い


国の印象というと行ったことや生活したことがない限り、ステレオタイプ的な答えが出てきてしまうのはどうしようもないことで、インドと言われればカレーが一番に思い付くしドイツと言われればビールが頭に浮かぶ。

何もそれは日本人に限った話ではなく、世界の人々も一緒だ。コインブラに来て何回Sushi, Anime, Mangaという単語を聞かされたことか。自分だってイタリア人にパスタの話をしてしまうから人のことは言えないのだが、こちらももうSushi, Anime, Mangaは言われ飽きてしまった。Sushiしか言ってこない人に少し嫌気すら差すぐらいだ。逆にSushiぐらいしか知らないのならば、あんまり日本についてよく分からないと言ってもらった方が説明のしがいがあるというものだ。

ただ、AnimeやMangaの話題は場合によってはものすごく盛り上がる。僕自身アニメをあまり見ずに育ってきた人間なので、世界の人たちの方が詳しいなんてこともざらにあるのだが、すごい人は本当にたくさん見てきているようで膨大な量の視聴済みリストを見せてくれることもある。唯一僕がしっかり見たことがあるアニメ、イナズマイレブンもなかなかの人気を博しているらしく、アニメ好きならほとんどの人が知ってる!という反応をしてくれる。定番は日本と変わらずワンピースやドラゴンボール、最近では呪術廻戦なんかも流行っているらしい。自分が想像していたよりもはるかに多くの人に届いているんだなーと感じた。


(これを書きながらステレオタイプ的なことは言うのはあまりよろしくないなと自省した)


知っている日本語


英語しか勉強したことがないという人でも、何かそれ以外の言語で簡単な挨拶ぐらいなら分かるという人も多くいるだろう。だから日本人だと明かすと、ありがとうとかこんにちはとか自分の知っている日本語を聞かせてくれる人も多くいる。ただ、なんでそれ知ってるの?と疑問に思うような言葉を知っている人も中にはいる。特にアニメを見てきた人。「俺がみんなを守る!」とか日常で絶対使わないセリフを覚えている友達も居たし、ここには書けないようなくだらなすぎる日本語を嬉々として披露してくれた友達も居た。最近で驚いたのが、歴史が好きだという友達が何故か「天皇陛下万歳」を知っていた。どうやら第二次世界大戦辺りの映像を見て覚えたらしい。こういうネイティブが驚くような言葉をこれから世界の友達に聞いて回り、色んな人を驚かせてみたいと思う。


興味津々な人と、逆に何も知らない人


あまり数は多くないが、日本にとても興味を示してくれる人たちにも出会うことがある。日本語で話してみてよなんて頼まれたこともあった。日本に行ってみたいと言ってくれる人もいるが、ヨーロッパから見たらかなり遠いしお金もかかる。そんな時に自信を持って友達を案内してあげられるだけの英語力・ポルトガル語力を身につけていきたいものだと強く思う。

こちらもごく稀なパターンだが、日本のことをほとんど知らない人も当然存在する。一番驚いたのは、日本って自由な国なの?と聞かれたこと。最初は質問の意図がよく分からなくて聞き返してしまったのだが、どうやら日本が中国と同じような管理体制が敷かれた国だと思っていたらしいのだ。なかなかパンチの効いた間違いだが、これも遠すぎるが故の弊害なのだろう。


おわりに


知らないことは決して悪いことではないと思う。しかし、知らないことによって損をすることや狭い世界に閉じこもってしまうのはどうにか避けていきたいものだ。日本について自分もまだまだ知らないことだらけだ。帰国したらまずはどこか涼しいところに旅行にでも行こうか。





【今日の一枚】

2月上旬、コインブラ大学にて

これはコインブラ名物、およそ120段の大階段だ。幸い僕はこの階段とは反対側に住んでいるためたまにしか上がらないが、人によっては毎日これを上り下りしなくてはいけない。足腰が尋常じゃないくらい鍛え上げられそうだ。

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