往年のアーケードゲーム・イベント「ゲームのす」at スタジオ たからのす
最初に断っておきますが、私自身はゲーマーではありません。
バンド演奏やセッションに参加する音楽好きな人間です。
学生時代は校則と監視の厳しい学校でしたのでゲーセン通いもした事ありません。
付き合い程度に連れ立って立ち寄る事くらいはありましたが。
さて、そんな私がなぜゲームイベントに顔を出すのか。
このイベントは音楽ライブと同じと思っているからです。
???と思われるでしょうが、往年のアーケードゲーム機は登場から30〜40年が過ぎてしまっています。
電子部品も寿命や劣化で機能しなくなる年数です。ましてやゲーム機は激しく扱われるもの。
コントローラーの入力を受け付けなくなれば今でも部品交換で比較的簡単に直す事は出来ますが、ゲームのプログラム自体が実装されている基板の中のひとつのICやコンデンサ、ダイオードも寿命を迎えます。
そんな風にして動かなくなったアーケードゲーム機のあらゆる修理を請負い、数々の修理実績を持つ人物(オーナー)が管理運営する「スタジオ たからのす」
普段は音楽イベント中心にライブやオープンマイクなどで、プロアマ問わず多くのミュージシャンが訪れる場所です。
そこに置かれた4台のゲーム機。
(先日更に大型筐体1台追加)
そのゲーム機は蓋やお腹を開けられて心臓部が丸見えになってます。
修理待ちの基板が山と積まれた楽屋w
次から次へとゲーム基板を差し替え、不良箇所を特定し、部品交換や等価回路(ググれ)を作り、長年不動だったゲームを再び遊べるまで完璧に修理してしまうオーナー。
そうやって修理され再び火を点したゲーム基板を各々持ち寄り、たからのすに置かれた4台のゲーム筐体に繋ぎ、そのプレイを皆で楽しむのが、イベント「ゲームのす」なのです。
特筆すべきは、基板は当時の物ばかり。
有名無名問わず、多くの中年実年世代の方が青春時代にコーラとタバコの匂い入り混じるゲームセンターで遊んだその実機が、令和の時代でも鮮やかなグラフィックを描き、賑やかな音楽と効果音を奏でる。
今では考えられないくらい容量の少ないメモリーと亀の如くのろいプロセッサ。
制約の多い中を工夫と情熱でプログラムされたBGMと効果音。
それが当時の本物の基板から奏でられている。
アンティークでレガシィなシンセサイザーに等しい音源が、これまた当時のプログラムのままリアルタイムで自動演奏され、更にプレイヤーが操る事で効果音を発する。
「これはライブだ!」
電子音大好きオジサンはメロメロなのである。
私は観客として「ゲームのす」に参加している。
そもそもゲーム経験が無さ過ぎて、私がプレイしたらBGMも効果音も短時間で終わりを迎えてしまう。
そこはゲームイベント。
凄腕で慣らした筋金入りのテクニックで鮮やかにエンディングまでやりきるプレイヤーがわんさか来ている。
BGMも効果音も途切れる事なく、ザコ戦、中ボス戦、ラスボス戦、エンドタイトルまでノンストップで楽しめる。
実機が奏でる電子音に酔い知る事が出来る貴重なイベントなのです。
演奏も好きだけど、聴く事も大好き。
第1回目「ゲームのす」では来店していたテトリス世界王者の華麗で早送りみたいなスーパープレイを目の当たりにして、入店して10秒で言葉を失った。
BGMのテンポより速くブロックの積み上がる音を聴いて圧倒された。
それ以来、予定が合えば必ず顔を出すようになりました。
そんな場を提供して貰っている、スタジオたからのすのオーナー"T"さん。
「ゲームのす」イベント発案者の"M"さんには、非常に感謝しているのであります。
敢えて詳細を記しませんが、「ゲームのす」「スタジオたからのす」で検索すればすぐに分かります。
ピュンピュン、ピコピコ、ドカーン!