映像感想文 RRR
こんにちは!コヌズメと申します。
RRRを観ました。その感想を書きます。
観たきっかけは、映画内の踊りであるナートゥを目にしたことでした。そういえば、インド映画はきちんと観たことがありませんでしたから、興味を持てている今がチャンスだな、という感じです。
インド映画というのは、つまるところ壮大な演出と、踊りだろうと考えていました。実際この映画もそうで、演出は強烈であり、音楽と踊りは私の心臓を駆り立てる素晴らしいものでした。以下に書くような映画体験は、卓越した映画的技巧のなせる業のなのでしょう。しかし私はその辺に詳しくないので、そういうテクニカルな話は書けません。
この映画の好きなところは、登場人物たちの誇り高さです。舞台は1920年のインド。イギリスによる支配のなかで、差別を耐え忍び、しかし決して屈しない彼らの姿が私の心を打ちました。具体的なシーンを述べると、むち打ちのシーンが最も印象的です。ネタバレが怖いので詳しくは言いませんが、すでに観た方には共感いただけるかと。ボロボロ泣きました。
何かを背負って戦っている姿は、美しいものです。人はこのように生きうるのだ、このように戦えるのだ、さてお前はどう生きるのか、と問われた気がしました。彼らの心の屈強さに、私は涙を流しながらも、目を離すことができませんでした。目をそらしてはいけないと思いました。
ふらふらと、大学という平和で柔軟な環境に身を置いて、私はどこか宙ぶらりんです。ずっとそのことから目を背けてきましたが、ここにきて突きつけられました。嘘やごまかしのない、真実に生きる人の背中はこうも美しいのだということを。叱られたようでもあり、背中を押されたようでもありました。
約3時間の上映が終わって、私は息も絶え絶えで席を立ちました。館内は過ごしやすい気温でしたが、全身から汗をかいて、下着は湿って肌に貼りついていました。また、字幕による目の疲労と流した涙のせいか、頭に柔らかな痛みがありました。息を整えたあと、ややだるい体を引きずってグッズコーナーへ移動し、パンフレットを購入しました。そのとき私は、何かこの体験のよすがを残さねばならない、という一種の使命感にかられていました。
RRR。最高の映画です。
以上です。お読みいただきありがとうございました。
注:映画「RRR」はR18ではありませんが、暴力表現が多いというか、暴力表現まみれなので、苦手な方は覚悟を決めていただいた方がよろしいと思います。私はダンスしか知らない状態で観に行ったので、冒頭からだいぶびっくりしました。