【読書感想文】小川浩、林信行「アップルvs.グーグル」
はじめに
こんにちは!コヌズメと申します。
私の生活に情報機器は欠かせません。スマホ・タブレット・パソコン。小さい頃はこんなものなくても生きていけたというのが信じられません。
以下、感想文です。よろしくお願いします。
読書感想文タイトル「こころとからだはひとつ」
アップルとグーグル。これらの社名を知らない人はこの世にどのくらいいるのでしょう。
本書は2010年に発売されました。2010年といえば、アップルのiPadが出たころですね。
さて、タイトル通り本書はIT業界についての本です。お恥ずかしい限りですが、IT用語は適当にスルーして読みました。とはいえ、本書は技術そのものを説明するものではありません。むしろ、二つの企業の根底にある理念を分析することに主眼があります。
特に面白いと思った表現を以下に引用します。
これは、アップルは実際に体で使うもの(iPhone等)を作るのに対し、グーグルは情報とか集合知(Android OS)を提供することをたとえた林氏の表現です。どちらも巨大なIT企業ですが、根本にある考え方には違いがあるようです。
さて、精神と身体は、かつて全く別のものとみなされていました。しかし実際は、精神とは脳の働きであり、両者は切っても切り離せない関係にあったわけです。この表現からは、両社の思想がいずれ融合し、新たな価値が立ち現れてくることが示唆されているような気がします。
なお、終わりの方では、日本企業が2社から学ぶべきことが考察されており、このあたりからはなかなか詩的に、マッチョなことが書かれてあります。心を打つ文体でした。
全体として、グーグルもアップルも、それぞれの理念に従って世界を変えようと努力し、実際に世界を変えている、ということがわかりました。
とはいえ、やっぱりスケールが大きすぎて、自分事に感じられませんね。
生まれ変わり続ける大きな社会に包まれて、私は細々と、自分の生活を変えていけたらいいのかな、と。今、そういう思いです。
以上、感想文でした。
著書紹介
アップルvs.グーグル
著者 小川浩、林信行
2010年7月25日 初版発行、 ソフトバンク新書
アップル、グーグルを長年取材してきたジャーナリストの林信行氏と、IT市場でビジネスを続ける小川浩氏が交代で論を展開し、当時のアップルとグーグルの対立関係とその裏にある理念の違いを考察されている本です。