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「女」はいくつになっても「女の子」だと思ったとき
その夏の日、B公園に行った。
自身のコンディションがいい時は、ちょくちょく声をかけられる。
逆に、それが自分の調子よさのバロメーターともいえる。
いつものように、カメラを持って、いいモデルがいないか探し回っていた。
すると、同じようなカメラを持った女の人に話しかけられた。
池の周りの向こうの方にやや人だかりができており、やはりモデル撮影をしているようだった。
そこを気にして、私も目を向けているところだった。
「マルタンを探しに来たんですけど、あそこにいる人たちがこれはヤブだって…」
どれどれとデジカメの液晶モニターをのぞかせてもらうと、確かに。
それにしても、青い瞳が美しい。
パッパッと画像が切り替わっていく中、
「あ!」
「え?」
「これ、マルタンヤンマですよ!」
「え?ほんとに?ほんとに?マルタンヤンマ?」
「ええ、マルタンヤンマです。これは。その前のはヤブヤンマですけど」
「ほんと?ほんと?マルタンヤンマ?マルタンヤンマ?マルタンヤンマ!やった、やった、やった」
うわぁって、両手胸の前で震わせて、それから、ペシペシ、ペシペシ、私の上半身を叩いてきたよ。ペシペシ、ペシペシとまさかのボディタッチ。
ちょっと離れたところにいる旦那さんと思しき男性の方を思わず見ちゃったよ。
そのおじいさん、うれしい顔してなかった。ちょっとムッとしてない?
男はいつまでも嫉妬深く、女はいくつになっても女の子。
おばあさん、可愛かったなあ。
これがマルタンヤンマのオス。
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こちらはマルタンヤンマのメス。
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そしてこちらがヤブヤンマ。
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はじめて藪の方に飛んでいくのを見て、確かにヤブヤンマだと思いましたわ。
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