ネジの不思議
ネジについて色々書こうと試行錯誤しているのですが、全く進まず
正しくネジを説明しようと思っても、本当のプロはいっぱいいらっしゃるので難しい。
なので「ネジ」の機能だったり仕様なんか書くのは諦めます!
またもっと勉強して出直します!
でも勉強するにあたっていい人を見つけました
門田和雄さん
参考にしてみてください!
では本題に入ります。
ネジの認知度
何の業界でもそうだと思いますが、新人の頃は業界用語がわからなく
なぜ先輩は不親切にも業界の専門用語を使うのか
困ったことがある人も多いと思います
ただ自分がその業界に染まってくると、何が一般的で何が専門的なのかわからなくなることがあります。
「スピッツの曲って全部いっしょよねー」
いや、ぜんぜん違うから!!!
ってやつです。
だから記事を書こうと思ってもどこが一般常識なのか、どこからが専門的なのかのラインがわからない部分もあります。
ここでよくある関西での話なのですが
大工「ピアスちょうだい。4x25のナベで」
多分これは一般的か専門的かのラインを表現できます。
一般の人
「ピアス?ネジちゃうん?まぁなんかわからんけど4x25はサイズやろな。ナベ?形のことやな」
業界人
「ピアスビスですね。鉄?ステン?」
関西業界人
「鉄?ステン? どこのがええの?」
全然意味わからないですよね。説明します。
大工が言っている「ピアス」とは関西では「ドリルねじ」全般の事を指します。
しかし「ピアスビス」というのは九飛勢螺のドリルねじの商品名です。
簡単に言うとコーラが飲みたくて「ペプシちょうだい」と言うのです。
別にペプシ・コーラだろうがコカ・コーラだろうが、神戸物産のラスコーラでもいいのです。
ネジを日常的に使う大工でも適当なんです。
ちなみに「ピアス」は頭に「P」のマークがあります。
街中で見つけたら面白いですよ
どこのがいいのか聞くのはドリルねじはいろんなメーカーが作っていて
大工によってはこだわりのメーカーがあったりします。
例えば
どこどこのは切れ味悪かったからやめてほしい
とか
どこどこは品質ばらつくから嫌
とか。
まぁ大工さんは商品名とか細かいことは理解していないですが
ネジを「使う」プロなので感想なんかは凄く役立ってフィードバックされます。
ネジの価格
ネジって一本何円かわかりますか?
何円なら妥当だと思いますか?
小さいネジは安い
大きいネジは高い
確かに小さなネジ1本と大きなボルト1本で値段がボルトの方が高いのは理解できます。
次に同じネジ
10,000本 10,000円
50本 500円
10本 400円
これもネジ業界ではよくある値段です。
10,000本 10,000円 一本あたり 1円
50本 500円 10円
10本 400円 40円
全く同じネジでも買う本数によって40倍の値段になることなんて普通です。
まとめ買いだと安くなる
少量買いだと高くなる
もちろんメーカーに直接「10本ください」で売ってはくれません。
おかしいやんって思いますか?
そりゃそうやって思いますか?
ではなぜここまで値段が変わるのか考えて見ましょう
ネジが一本40円になるまで
メーカー
↓バラで10000本
問屋・商社
↓1000本小箱詰め
商店(ホームセンター)
↓50本・10本袋詰め
消費者
この流通経路でネジはあなたの手元に渡ります。
ここでメーカーは1本1円のネジを販売しているとします。
問屋はそれを仕入れて1000本や500本という単位でホームセンターなどに販売します。
この時、小箱詰めや袋詰めへ加工するので作業代金が乗ります。
そしてホームセンターではまた小さな袋詰めなどをすることで作業代金や袋代も乗ることになります。
現状ではこれらの梱包形態への作業をメーカーが請け負うことが多いです。
僕はこの袋詰め加工などを内職さんに配りメーカーに納品する仕事を主に担当しています。
少しは値段が40倍になる仕組みがわかってきたかと思います。
ここでまた一つ疑問がでましたよね?
メーカーが独自でいろんな梱包形態を作るなら
問屋・商社いらんくね?
次はその話をしましょう。
ネジ商社の意義
昨今、商社不要論といわれる業界も少なくありません。
確かに先程の解説では商社は1社でしたが、何社か間に入り右から左で数%の利益を持っていく商社もいます。
ですが、基本的にネジ業界は商社は必須です。
まず、一般消費者目線ですが先程の様にホームセンターでネジを購入する場合ネジコーナには少量で多品種が並んでいます。
机をつくりたい・ドアの修理がしたい・ウッドデッキ作りたい
全部ちがうネジを使います。メーカーもバラバラです。国内品輸入品色々です。
どれを買えばいいのか。
「ちょっと店員さん教えてくれませんか?」ってなりますよね
これが企業同士になると商社機能になります。
例えば住宅メーカーが家を建てる時、木材に使うネジ、鉄板を取り付けるネジ、お風呂に使うネジ
そんな多品種をいちいちメーカーに問い合わせていたらいくら時間があっても終わりません。彼らは家を建てるプロでネジのプロでは無いからです。
「ちょっと商社さん教えてくれませんか?」
すると商社は提案から発注、納品までの作業を請け負ってくれることになり
「少量・多品種・短納期」を実現することができるのです。
逆も然りで、メーカーがネジを作ったけどあまり売れない
「商社さんこんなネジ作ったけどどっかで売れへんかな?」
メーカーとユーザーには無限の広がりがあるので直接届くことは本当に難しいです。
ネジは数十万種類あるとされていて、さらにネジは住宅、自動車、家電様々なモノに必要不可欠です。
これを住宅ネジ専門商社・自動車ネジ専門商社とカテゴライズすることで
メーカーとユーザーを繋ぐ役割をしています。
ちょっと商社褒めしすぎていますが、僕は商社ではないので、、、笑
最後に
まだまだネジは面白い事が多いのですが、ちょっとは興味持ってもらえたでしょうか。少し簡略化しすぎている部分はありますがわかりやすく感じてもらえれば幸いです。
余談になりますが、よく芸人のネタでボロボロの作業着着たおっさんが
「ネジ工場の社長です」っていうのがありますが
ネジ工場の社長だいたい金持ちです。ベンツ乗り回してる人多いです。笑
下請けはなかなか苦しいものがありますが。
また他にもネジに興味を持ってもらえる記事を書こうと思っていますので
よろしくおねがいします!
おしまい
お読みいただきありがとうございます。
このnoteは妻のハンドメイド販売を世に広めたく
日々更新しています。
よろしければ一度、作品を見てあげてもらえれば幸いです。