数日前、近所の高台から偶然ライトグリーンのクレーン車の上半身が見えて、それだけで幸せだっ
た
数奇な運命を辿るにはあまりにも僕は凡じみていて、例えば眼鏡をかけ直すフォームに難易度の階級があったとしたら、その階級の中でもおそらく下の方に位置している方法を使って、眼鏡をかけ直す、明け方、ただの猫を、それっぽいあれそれ、どうか、始まれ!と思いながら追いかけたら、マンホールが月に見えて、さかさまになった地球をぶらさげたお母さんが、夕焼け小焼けに泣いている、名前を思い出せない同級生とか、悲しませちゃった先生も、無くしてしまったえんぴつも、おそらくゴミ箱(概念)の底で、こちら側の方角を矢のように指し印していたのだと思う。だから僕は今ここにいるのだと思う。
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