【2020年】 コンテナ不足 世界で何がおきているのか?
結論→「原因はコロナによる影響」
現在コンテナ不足が深刻化しております。
それにより物流業者だけでなくメーカーや商社、小売業等にまで影響を与えています。
コンテナが不足するということは物流が止まる可能性があるということ。
物流が止まれば経済も止まります。例えば食料や生活必需品の十分な供給ができなくなり国や都市は機能しなくなりやがて死んでしまいます。
それだけ物流業界だけではない深刻な問題だと言うことです。
いったい世界で何がおきているのか?簡単にまとめてみました。
◾️世界で具体的に何が起きているのか?
・コンテナが不足している。
・コンテナ船のスペース(ブッキング)が取れない。
特に北米向けが取れないが他にも東南アジア・中国向けでもスペースが逼迫
・ブッキングのキャンセルや抜港(便を無くす)が相次ぐ。
・海上運賃が高騰している。(特に北米向け)
中国発米東海岸行きのコンテナ船運賃は過去最高値を更新。
・それに合わせてコンテナの新品価格も高騰(およそ70%高騰)
コンテナの新品価格は荷動きに直に影響を受ける
・コンテナ船の海上輸送が逼迫しているため航空輸送へシフトする業者が増え航空運賃も高騰
・コンテナヤードがパンク状態
港のバース混み、本船スケジュールの大幅な乱れ遅延
・フリータイム短縮による超過料や延滞料の発生 etc.
◾️原因
①【2020年初頭】 コロナ感染拡大
②【2020年4月〜6月】→貨物が大幅に減少
・各国の都市でロックダウン(封鎖措置)
世界的に自粛ムードになる。
・現場作業員の人員削減
港の港湾作業員も減少になり港湾作業のスピードが落ちる
多くの国の港で大量のコンテナが滞留
・貨物が出荷できない以上、工場もそれに合わせてストップ
・新品のコンテナ製造をストップ(コンテナ製造トップシェア国:中国)
・船会社へのブッキングキャンセルが相次ぐ
・船会社はコンテナが出ない以上便数を減少
船会社は出荷量に合わせて便数を調整している。 etc.
③【2020年7月頃〜】→貨物が大幅に増加
・中国が少しずつ回復し貨物増加
特に政府の補助金もあり各国に比べ中国は回復が早かった。
中国の工場が復活し中国からの輸出が拡大
・クリスマス商戦(9月頃〜)
中国から北米向けにクリスマス商戦の貨物が増加
・中国国慶節(10月)
中国の大型連休(国慶節)により
連休前に出荷する駆け込み需要が増加
・コロナによる巣ごもり需要増加
・各国も少しずつ回復し貨物増加
・コロナによる渡航制限によって、旅客便を使った手荷物扱いで運ぶ(いわゆるハンドキャリー)が減便になり、コンテナ船を利用した海上輸送が増加 etc.
④【船会社の対応】
上記の通り、ブッキングのキャンセルが相次いでいたため便数を減らしていたのにも関わらず→集中して急激に貨物増加が進んでいった為ブッキングが取れない状況になってしまった。
⑤【北米向け問題】
・北米向け輸入貨物のトップシェア国は「中国」です。
そのトップシェアを誇る中国の貨物が大幅に減少したが一転して大幅に増加した。
↓そして
北米向けは内陸輸送が長距離のため時間がかかる。
そのため一度出荷された実入コンテナはなかなか空コンテナになって戻ってこない。
↓つまり
「大幅増加した中国」➕「空コンテナがなかなか戻ってこない北米」
「中国→北米」←この航路が急激に使われることとなり
各国向けにまで空コンテナを回すことができなくなるという悪循環が生まれてしまった。
他にも要因がある。
・もともとアメリカは日本以上にドライバー不足が深刻化している。つまり人手が足りていない。
・コンテナ増加によりコンテナシャーシ不足も同時に発生している。これは港からなかなかコンテナが出せないことを意味している。
・鉄道、貨車、トラック不足、コンテナデポや倉庫も満杯状態。
◾️日本の影響は?
上記の通り空コンテナが日本まで回ってこない状況が続いているため
コンテナ船のスペース(ブッキング)の確保が難しくなっている。
短中距離のアジア向けの海上運賃にまで影響を与え高騰している。
◾️シンガポールにも影響
アジア最大級のハブ港で知られるシンガポール。
北米ダイレクト便が逼迫のためシンガポール経由のトランジット船が急増。
→港混雑やコンテナヤードを逼迫している状況が続いている。
◾️いつ解消されるのか?
年明けまで長引くとの見方をしている専門家が多いです。
このようなパンデミックな状況は世界的に前例がないので分からないのが正直な所だと思います。
今後もコロナの状況次第で変わってくるでしょう。
◾️最後に
以上ここまで読んで頂きありがとうございます。
やれることは「ブッキングはお早めに」ですね^ - ^
全ては原因はコロナからスタートしています。
早くコロナが終息することを願っています。
私こんさくは通関士試験対策の「統計品目カード」を企画制作したり、絵本作ったり、貿易に関する情報を発信しております。
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