弱点があるほうが魅力的な人物になる、というお話①
いきなりですが、僕は最近「暴太郎戦隊ドンブラザーズ」にどハマりしています。(日曜朝に放送中の、いわゆるヒーロー番組です。)気がつくと週に3度も同じ話を見ています。それもこれも、おおよそヒーローとは思えぬ癖の強さを持った暴太郎(あばたろう)とお供たちを大好きになってしまったのが運の尽き。そしてこの度、繰り返し見るだけでは飽き足らず、彼らの魅力を伝えたい!と筆を執った次第です。
1人の暴太郎と、4人のお供(イヌ、サル、キジ、オニ…オニ?)をから成るドンブラザーズ。
ヒーローとして人々を守る彼らですが、各々癖が強く、弱点(欠点)と呼んで差し支えない一面も見られます。そんな彼らであるが故に生まれる魅力について語っていきます。
今回は第1弾、暴太郎戦隊のリーダー「ドンモモタロウ」こと、桃井タロウ君を紹介します。
人との「縁」を大切にする配達員
タロウ君は他人との関わりを、どんなに些細な関わりであっても「縁」と考えています。名前を尋ねたのも「縁」、道端で肩がぶつかったのも「縁」、果ては目が合うことすら彼にとっては「縁」なのです。
配達員として荷物を届ける傍ら、縁ができた受取人の困りごとを引き受ける滅私奉公の人です。皿洗い、トイレ掃除等、大抵のことはしてくれます。
荷物の伝票にサインをもらった後の決まり文句はこちら。
「俺が運ぶのは荷物だけではない。幸福を運ぶ。何か困ったことがあったら言ってくれ。」
「親切を通り越してむしろ怖いかも」と思ったそこのあなた、ご安心を。
作中でも大抵ちょっと怖がられてます。
何でもできるスーパーマン
タロウ君は何でもできます。
戦わせれば、一人で戦っていようとも敵を寄せ付けず、
料理をさせれば、プロを唸らせるおにぎりを拵え、
椅子割りをさせれば、割るどころか粉々に。(瓦割りでもするようにチョップで粉砕。しかも10脚まとめて。)
しかし、そんな無敵の桃井タロウ君にも弱点があります。
嘘をつけない
彼は、質問されたことにはどんな内容でも必ず素直に答えてしまいます。
無実の罪で逃亡中の知人の行き先を警察に教えたり、あろうことか、敵に自分の付け目を敵に明かしてしまったことも。その結果、容赦無く教えた狙い所を突かれて1度は消滅をさせられてしまいました。(ドン13話「さよならタロウ」)
また、嘘をつけないので、人間関係を円滑する為のお世辞一つ口にすることもできません。
何につけても完璧なタロウ君がお世辞を言えないとどうなるか…
まるで鬼教官です。
持ち前の万能さは幼い頃から発揮されており、近隣住民はタロウ君からのダメ出しの嵐に耐える毎日。当然、本人としては良かれと思ってのことなのですが…うーん、善意の怪物とは彼のこと。耐えかねた住民たちは「NO TAROデモ」を実行。終いにはみんなタロウ君の周りから去っていってしまったとさ…悲し悲し…
嘘をつけない超人であるが故の孤独
NO TAROデモ然り、これまでのお話ではタロウ君の孤独な過去が語られてきました。
・誰も来なかったお誕生日会
・唯一の友達はカブトムシのギィちゃん
ダメ出しされる他人の感情がわからないからといって、彼自身に感情がないわけでは決してなく、ただただ何故嫌われているか分からず悲しむ幼いタロウ君なのでした…
桃井タロウ君の魅力
さてズバリ、僕が感じているタロウ君の魅力とは、
【圧倒的実力と自信を備えた超人が垣間見せる苦悩】です。
抜きん出た能力と持ち前の善意・正直さが噛み合わず、他人との間に軋轢を生んでしまう。そんな現実にタロウ君自身も悩み、寂しさを抱えています。
普段は自信満々なタロウ君が時折見せる寂しそうな表情
そして嬉しいことがあった時に浮かべる子供のような笑顔
このギャップに僕は完全にやられてしまいました。
このように、何でもできるタロウ君が抱える【嘘がつけない】という弱点。
それに由来する人として弱い部分こそ僕は魅力を感じています。
もし彼が人付き合いまで完璧なハイパー超人であったなら、ここまで惹かれることはなかったでしょう。弱点があり、悩みながら生きている彼だからこそ、感情移入し、共に悲しんだり、喜んだりしながら応援することができるのです。
暴太郎戦隊ドンブラザーズはAmazon Prime Videoで全話配信中
一癖も二癖もあるキャラクターたちによって繰り広げられる情報過多なストーリー、敵味方の垣根を超えて紡がれていく奇妙な人間関係、明かされても明かされても深まっていく世界の謎…全国のパパ、ママ、大きなお友達を虜にする令和の快作がここに。日曜朝はドンブラザーズを見て一緒に楽しい時間を過ごしましょう!
タロウ君が気になったあなたへオススメするのはドン12話「つきはウソつき」
嘘をつけないせいで人を傷つけてしまう現実に戸惑い、悩むタロウ君の姿を堪能することができます。
最後におまけ:ドンモモタロウ衝撃の初登場シーンをご紹介
弱点云々とは一切関係ありませんが、ドンモモタロウのあまりにカオスな初登場を見てほしいという一心でリンクを貼っておきます。
天女が舞い踊る中、バイクごと神輿に担がれ堂々登場✨
何言ってるかわからないですよね。僕もわからないです。
しかしまあ、こんなぶっ飛んだ絵面を見せられてしまえば、悩みなんざ吹っ飛ぶというもの。そう、この世は楽園なのです🏝