🍙自己肯定感と天邪鬼🍙米栗カレンダ■08/10
■8月某日
「まま、いっしょにおふろはいろう!」
と4歳男子が言う。にやにやしながら言う。
「ままのことがすきだから、いっしょにはいるんじゃないよ!」
とも言う。うんうん、わかってる。その笑顔で「一緒に」と言うときは、何かたくらみがあるんだよね……と思ったら案の定。
水のシャワーで襲撃された上、「目をつぶって」というのでつぶったら、足に立ちションをかけられるという……悪ガキめ!
当人はいたく満足した笑顔でにこにこしていたのでした。
■8月某日
先日、もの書きサイトを一緒にやっている松田さんに、増えすぎたメダカをひきとってもらった。その受け渡しの時に、うちの4歳がピーターラビットが好きだと言ったら【ビアトリクス・ポター記念館】を教えてくれた。
車でサックリ行ける距離だし、動物自然公園の中にあると言う。
さっそく行ってみたら、うちの彼は原作本などの陳列棚はさらっと通り過ぎたものの、ピーターの世界の陶製のフィギュアやジオラマに喜び、「またここに来たい」とまで。
何より彼が気に入っていたのがトイレだったのは意外だった。
それにしてもこの小さな資料館は、大人のわたしにとって良かった。
作者のビアトリクス、商売人だなあ(褒めてます)。彼女がピーターの版権、人形などの製作の権利などをしっかり主張して管理したおかげでまとまったお金ができ、そのお金で湖水地方の美しい自然を守る基礎を築いたのだから素晴らしい。
自分も、書き、稼ぎ、次世代に自然を継ぐような、よきことにその稼ぎを使う人生でありたいなあと思いがけず感じることができた。残りの人生、いかに生くべきかをしみじみ考えることができた。
この資料館と同じ敷地にある動物園に行ったら、うちの4歳男子はワラビーと見つめ合い、見つめ合い、見つめ合い、そして…
「ワラビー、ぼくに夢中だったね!」とコメント。自己肯定感が強そうな発言だ!
■8月某日
最近、ちょっと天の邪鬼な発言が増えてきた彼。
ドライブスルー洗車に行き、車に乗ったままで、ガラス窓を巨大なブラシが行ったりきたりして、窓ガラスが淡だらけになるのをみて歓声をあげて喜んでいた彼。…にもかかわらず、「楽しかったね」とハハが言うと、
「たのしく、なかった!」ときっぱり。
「楽しんでたくせに〜」と言ったら、なんだか悲しそうな顔になって黙り込んでしまった。そうか、そうだよね。この夏休みは制約だらけだ。「お友達のうちに遊びに行きたい」もダメだし、首都高が使えないから行きたかった恐竜博も行けない。猛暑ゆえに公園に行けない日が多いし、コロナゆえに夏季保育も中止。九州の従兄弟に会いにいけない。
ベランダプールをしたり、まったり室内での遊びを考え出したり。気を紛らせるために洗車に行ったって、4歳の正直な気持ちとして「楽しかった!」と言い切れるレベルのものじゃないのだな。
■8月某日
運動できる人たちを集めたお祭り…をテレビで見たうちの4歳、
「なんで、こどもは集まって遊んじゃいけないのに、このひとたちはいいの?」
と単刀直入な質問を投げてきた。この質問に、まっとうな答えは返せなかった。要するに、「いいことじゃないんだけど、無理くりやってるんだよね、いけないことなんだけど」としか答えらないものねえ。
というわけで、うちのちびっ子は、人気のない場所に行って何とか夏休みをしのいでいます。
皆様もどうぞ、無事にこの夏を乗り切れますように。
取材、執筆のためにつかわせていただきます。