『月浜定点観測所記録集 第四巻』全話紹介
この記事なに?
こちらは『月浜定点観測所記録集 第四巻』の販促を目的とした記事です。
二〇二二年の第四回文学フリマ岩手 https://bunfree.net/event/iwate07/ にて発表した短編集です。
目的は?
現在、架空ストアさまで開催中の「架空のK便鉄道」(https://store.retro-biz.com/item_kbin1.html)にて、この本をピックアップしていただいております。
というたいへん嬉しい企画です。
せっかく取り上げていただいたのだから、改めてこの本の紹介をしてみよう、と思った次第です。
まずお前は誰だ?
荒野単独疾走系文芸サークル・「月浜定点観測所」代表の此瀬 朔真(コノセ・サクマ)と申します。
『月浜定点観測所記録集 第四巻』の作者です。どうぞよろしくお願いいたします。
それでは、いってみましょう。
第四巻 一話「業は身を助ける」
どんな話?
藍場由佳(あいば・ゆか)は売れっ子小説家。しかし、未だ悩めるお年頃だった。
もっと良い作品を、もっと面白い小説を書きたい。
「小説の神さまとか、いないもんかな」
一朝一夕には叶わない願いに思わずこぼした弱音。
湯けむりの向こうから、それに応える者がいた。
見どころは?
落語「死神」を題材にしたクライマックスシーン。
人の意思と、人ならざるものの優しさは常に食い違うものです。
藍場由佳の「業」はどのようにして、人ならざるものを倒したのでしょうか?
第四巻二話「流星ストライク」
どんな話?
秦野伊澄(はたの・いずみ)は変化球の利いた探偵。今日の依頼人は地元のプロ野球チーム。
夜な夜なマウンドに立つ幽霊。高校野球のヒーローは、プロ入りを前にこの世を去った。
彼がしたいこと、彼がしたかったこと。
探偵と流星群が綴る、少年のためのやさしい物語。
さあ走れ、一等星。晴れ舞台が呼んでいる。
見どころは?
舌先三寸で幽霊を説得するスタジアムのシーン。
「普通」から外れることを厭わない探偵の大一番です。
物語は心を込めてこそ、人に届くのです。
第四巻三話「ヴンダーカンマーの断絶」
どんな話?
杜都(とつ)は自動人形(オートマータ)。蒐集の館・ヴンダーカンマーの見習い博物士。
やってきた老婦人が託したのは青く輝く宝石。
「遺骨ダイヤモンド、というものをご存知かしら?」
モノと言葉を交わす人形、モノに思惑を巡らせるヒト。
どうか見届けてほしい。彼らが至る断絶を。
見どころは?
「宝石」の素材となったある人物へ想いを向ける二人、彼らの言動。
大切な誰かがモノに変わっても貫かれる愛は確かに美しいかもしれません。
しかし、それはもはや、狂気と区別がつかないものではないでしょうか?
第四巻四話「月酒」
どんな話?
沈まない満月の砂浜、在りし日の物語。
魂を対価に叶う願いがある。
たった一人だけ、何を犠牲にしても救いたい人がいる。
お前はきっと身勝手だと怒るだろう。
それでも。
見どころは?
人は身勝手が過ぎると身を滅ぼします。
文字通りに。
実は……
第四話「月酒」以外は全文 Web で読めます。
月浜定点観測所記録集 第四巻(此瀬 朔真) - カクヨム
購入の検討の際に、参考になればさいわいです。
最後に
私の活動している文学フリマ岩手は、コロナ禍によって二〇二〇年、二〇二一年と二年連続の中止を余儀なくされました。
二〇二二年発表の『月浜定点観測所記録集 第四巻』は、そこからの復活を象徴する大切な一冊です。
たくさんの方に楽しんでいただければと思っております。
ご注文、お待ちしております。
月浜定点観測所 代表
此瀬 朔真