精神科医がみるスパイファミリー
来年アニメ化もされるスパイファミリー。
アーニャは可愛いし、読んでいるだけでほっこりする漫画。
私の推しはユーリです。
これで、私が感じたことを3つほど。
1つ目。
今、家族という言葉が見直されつつあるのかなって思います。
別姓だったり、LGBTQ+だったり、養子縁組だったり、日本には数え切れないほど解決しないといけない”家族”にまつわる問題点がある。
アーニャが時々、捨てられる…と思うのも、もともと孤児院にいたことからですが、血の繋がった親、一緒に住んでいる親、本来この物語の家族は特別な事情がありすぎて、形だけのはずだった。でも、アーニャの子供らしさだったり、ヨルの純粋さだったり、いろんなハプニングが重なり、家族って意外といいもんだよな、と心境が変わっていくロイド。
家族っていう定義は難しいです。でも、最初の目的や形は何であれ、一緒にお互いを思って生活し、いろんなことを共有していくことで、時間をかけてできたのが家族と呼べるもの。そう言った”家族にとって本当に大切なもの”を見せてくれていると思います。
2つ目。
完璧な人間なんて求めていないということ。この物語、ヨルさんは、仕事はできるけど、家事ができなくて、おちょこちょい。でも、そこが可愛らしいんですよね。ヨルさん、それを隠さないんです。(隠せないくらい重度ということもあるけれど笑)自分のできないところを変に隠そうとすると、はたから見るとプライドの高い女になる。全部できるかのように振る舞うから、当然の結果です。でも、そこをあえてごめんなさい!と謝り、頑張って料理もしてみる。結果は良いんです。この姿が可愛いし、愛らしい。人間力は、意外とできないことを言える方が高かったりするものです。
3つ目。
どんな時でも、仕事に対して全力。この夫婦のカッコ良いところは、仕事に関しては全力でしっかり向き合う。ロイドのように、ほぼミスなく対応する人も素敵だし、ヨルのように、完璧なのに最後撃たれてたり、ちょっとミスしたりもあるけれど、とにかくオンオフがとてもしっかりしている。この二人の仕事柄、オンオフはつけてないと困りますが(笑)仕事の時の二人は、フニャッとしているところもなく、常に真剣。
人生において、私は、このオンオフってめちゃくちゃ大事だと思っています。これは、仕事とプライベートもそうだけど、自分の中での抜くところと抜かないところを分けるということ。
例えば、サッカーの試合でも90分ずっと死ぬ気で走るのは、ハードワークは重要とはいえしんどいし、連戦ならなおさら。
オリンピックを見ていて、メキシコとの3位決定戦。私が感じたことは、メキシコの方が、ただがむしゃらではないなということでした。走るところは走って、ぬくところはぬく。それがめちゃくちゃうまかった。
普段の生活でもそうだと思うんです。気合い入れるところは入れて、ぬくところは抜かないと疲れちゃう。この家族はそれがとても上手いんですよね。
スパイファミリー、絵も可愛くて大好きです。是非読んでみてください!