フレイル予防は介護予防
新型コロナウイルス感染症の拡大により、地域によっては不要不急の外出自粛を余儀なくされたり、また感染を恐れた高齢者が外出を控え過ぎたりとの状況が続いています。そんな中、高齢者のフレイルの進行が問題となっています。この「フレイル」皆さんはご存じですか?
「フレイル」とは日本老年医学会が2014年に提唱した概念で「虚弱」を意味します。加齢に伴い身体の予備能力が低下し、健康障害を起こしやすくなった状態で、要介護状態の前段階、つまり健康 と病気の「中間的段階」と言えます。
以下の評価基準が一般的に用いられています。
体重減少
主観的疲労
日常生活活動量の減少
身体能力(歩行速度)の減弱
筋力(握力)の低下
評価基準の5つの項目のうち、3項目以上該当した場合をフレイル、1~2項目該当した場合を前フレイル(プレフレイル)、該当項目が0の場合は健常となります。
また身体的な問題だけでなく、人と会うことが減ったことで精神面でも気持ちが塞ぎがちになったり認知機能に影響を及ぼすこともあります。
フレイルは早い時期から気を付けて対策を行えば回復できる(可逆性)という点が重要です。
日本老年医学会によると、フレイルの進行を予防するために以下の項目が記載されています。
・動かない時間を減らしましょう。
自宅でも出来るちょっとした運動で体を守ろう。
・しっかり食べて栄養をつけ、バランスの良い食事を。
・お口を清潔に保ちましょう。
しっかり噛んで、できれば毎日おしゃべりを。
・家族や友人との支え合いが大切です。
フレイルを予防することは、より早期からの介護予防になります。高齢者が出来る限り健常な状態を維持出来れば、将来介護を担うかもしれないあなた自身の生活も今の状態を維持出来ることになります。お互いの為にも出来る限りの予防に努めたいものですね。
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