見出し画像

赤い花なら曼珠沙華

この時期、よく見かける彼岸花。ヒガンバナ科・ヒガンバナ属(リコリス属)に分類される球根植物で、自生している原種は秋の彼岸の期間に花を咲かせるためその名前が付いたと言います。

別名「曼珠沙華」

その意味は、サンスクリット語で「天界に咲く花」。おめでたい事が起こる兆しに赤い花が天から降ってくる、という仏教の経典から来ているそうです。

彼岸花を良く見ると、葉が見当たりません。まず花が先に咲き、後から(4月~5月頃)葉が伸びると言う通常とは逆の生態があるそうです。韓国では葉と花が同時に見られないことから「花は葉を思い、葉は花を思う」という意味で「相思花」と呼ばれることもあるとか。

しかし、日本では「葉見ず花見ず」と言い不吉なイメージもあるそうですが、どうやら彼岸花の球根には毒があり(有毒アルカロイドを持ち、下痢や吐き気、神経麻痺を起こす可能性も)、田畑や畦をモグラやネズミから守るために植えられていたことも関係しているようです。また、土葬時代には野犬が墓地を掘り起こすことがあり、その対策として墓地にも植えられたと言う説もあります。

鮮やかで艶やかで、それでいてどこか儚げな秋を感じさせてくれる彼岸花。

来年は一面に群生する彼岸花の名所を訪れてみたいです。そんな日が一日も早く来ることを願います。



いいなと思ったら応援しよう!