見出し画像

その怒りはあなたへ向いてはいない

「歳をとると頑固になる」

昨日、この原因は「本人の経験や思考、加齢による体の変化、環境の変化、その人を取り巻く状況が影響している」とお伝えしました。

個人差があるので、高齢になると丸くなるも頑固になるもそれぞれと言うお話です。

高齢のご家族が以前に比べて急に怒りっぽくなった場合、気を付けなければならない点が一つあります。

もしかしたら、その怒りっぽさは認知症(アルツハイマー型認知症)の始まりのサインかもしれないと言うことです。

「急に大きな声で怒鳴る」
「殴りかかろうとする」

このようなことが起き始めたら「易怒性」と言う認知症の初期症状が考えられます。「易怒性」とは、今まで怒らなかったような些細なことで急に怒りだしてしまうことです。怒っている状態を意味するのではなく、怒りっぽい性質を表します。

感情をコントロールする能力の低下や、自分の考えや思いをうまく表現できないことが原因です。

さっきまではニコニコ機嫌よく話をしていたのに、急に声を荒げて怒鳴りだしたり、以前は気にしなかったような些細なことに対して怒ったり、家族が困惑するようなことがあれば早めに専門の医療機関に相談してください。かかりつけ医がいらっしゃれば、普段からのご家族の様子をご存じですからまずはそちらにご相談されることをお勧めします。

ご家族が急に怒りだしたとき、あまりのことに「どうして怒るの?」と原因を知りたくなるでしょうが、ストレートに質問しても本人は上手に答えられずに混乱して怒りを助長させてしまいます。まずは冷静に様子を見ながら対応しましょう。

とにかく相手の言葉を否定しない。

でも「あなたの話はきちんと聞いていますよ」と言う態度は忘れないでください。冷たい態度は「馬鹿にされている」「無視されている」とこれまた怒りを助長させます。「あなたの味方です」と共感することで自分を理解してもらえると感じてもらえ、怒りが静まってきます。

大切な家族が人が変わったように急に怒りだしたら、切ないし悲しいですね。でも、それは介護を担うあなたに対しての怒りでは決してありません。あなたのことを本気で責めているのではないのです。だからあなたが心を痛めないでくださいね(。•ᴗ•。)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?