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うっすらと見えてきた軸
先日、山に登った。
とても天気のいい一日で、登山後に温泉に入り久しぶりにリフレッシュできた一日だった。
登山で出会った人たちはみんな暖かく、ほどよい距離を持っていて、自然体で、山がすべてを包み込んでくれているみたいで、とても、とても心地よく感じた。「現実に戻りたくない」と思った休日は一年ぶりだった。心から楽しいと思えたのも、夏に海水浴に行った時以来だった。
五感をとぎすませて山を登った。赤や黄色に色づく木々の葉を見て、一緒に登る登山客の「きつ!」「頑張りましょう!」「きもちー!」などの声を聞いて、追い抜いたり追い越したりしながら言葉を交わして、頂上からの景色に圧倒された。すべてが現実ではないように思えた。どこか違う優しい世界の中に入りこんだような、そんな気持ちになった。
唯一私をささえてくれていた音楽や映画鑑賞も、少しずつ飽きてきていて、それは私にとって良いことなのかもしれないと思った。
もちろんいい作品や好きな音楽を見つけた時は嬉しくて、毎日イヤフォンは欠かせないけれど、わくわくしていたアーティストのライブもどこか私は置き去りにされている気がしてしまって、ライブに行くことも控えるようになった。
言葉にはとても救われるのだけれど、最近は何も生み出さない時間のほうが救われている気がしている。身体を動かすこと、自然に触れること、人と言葉を交わすこと、そのことが今は何よりも大切だと感じる。
輝いて見える仕事に就くより、勉強してきたことを仕事に活かすことより、イケメンなパートナーを見つけることより、何よりも大切なのは「生きている」と感じられること、誰かと笑いあえること。
今月26歳を迎える前に、大切なことに気付けて本当に良かったと思う。
これまでがんばってきた英語学習に区切りを付け、アルバイト漬けの日々もほどほどにし、転職活動を引き続き進めていきます。
私にとって大切なのはプライベート。休みの時間。
これからは登山にはまりそうです。
良い事が起きたと思ったらすぐに悪いことが起きる。私の人生はその繰り返しだけれど、動じず、自分に向き合う時間を取って、すこしずつ打開していけたらなって、思います。