おしりが濡れたって。
いつも通り、動物病院の飼いブタを見に行く。
今日も気持ちよさそうに寝そべっている。
いつも通り、反応する言葉を探す。
芝生に座りながら、ブタさんに向かって叫ぶ。
「パパ!」
「○○さん!」
「ママ!」
「△△さん!」
「オムライス!」
「パン!」
今日は反応がないなぁ…なんて思っていたら
「ん?なんだかおしりが湿ってる…?」
2人でお互いのお尻を見る。
日陰で芝生が乾いていなかったようで、私たちのおしりはビチョビチョ。
「気づかなくてごめん!」と言うと
「もう〜」と笑いながら私の肩を叩く。
一生懸命Tシャツの裾を伸ばし、苦笑いでサムズアップをくれる。(「まぁ、これでいけるっしょ」の意味かと。)
大人だ。なんて大人なんだ。
おしりを隠しながら歩く2人。
彼とのいい思い出がまたひとつ増えた。
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