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適正露出

"どうすれば適正露出で撮れるのですか?”と写真を見せて頂きながら露出に関してよく質問されます。

そんな時、僕は見せてもらっている写真を指して「この写真の明るさや色の濃さを気に入ってますか?」と訊ねると、ほとんどの場合「はい。個人的には気に入っているのですが・・・。」と返答されるので「気に入っているのなら正解ですよ!気に入った明るさや色で再現出来ているのが適正露出の証ですよ」とお答えしています。まぁ一般的には見た目に近い明るさを適正露出とされていますが、その明るさだって人によって違うので、僕は「自分が気にいった明るさや色の濃さを適正露出といっても問題ないのですよ」とお伝えしています。

カメラメーカーが厳格に基準とする標準露出は存在しても、真の適正露出なるものはないといっても間違えではないと思います。強いていえば撮り手の気分や好みで設定した明るさそのものが適正露出みたいなもので、最大公約数的に受け入れられれば「いい露出」といわれる程度の曖昧な明るさ加減だと思います。従ってイメージ的に明るめがよけれは白飛びギリギリまで明るくすれば良いし、暗いのが良ければどこかが黒潰れしたとしても、暗く濃い明るさに調整すればそれがあなたの適正露出となるのです。

フィルム時代は思った明るさにコントロールできるように先にも述べた"露出計”という標準的な光の量を計測できる"光のものさし”で光量を測り、その値を基準に今までの経験値なども加味しながら思い通りの色や明るさになるように光の量を勘で加減をしていましたが、今は背面モニターで実際に確認できる時代です。最初にテスト撮影で自分好みの色や明るさであるかを確認して撮影すれば、適正露出で撮影された素敵な作品といえるのです。

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Photographer 河野英喜
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