重心を探る
太極拳に起勢という動作がある。膝と股関節をゆるめて後方の見えない椅子に腰かけるように腰を沈める動きだ。この時重心が後ろに行きすぎてよろけそうになるので、O先生にどうしたらいいですか、床を足の裏で掴んだらいいですかと尋ねたら、先生は「それは違いますね」と仰った。
「後ろに腰かけるように沈んでも、重心はあくまでも足裏の真ん中に落ちているんです」
「起勢の時に後ろによろけそうになる人は、普段立っている時から重心が後ろ寄りになっているかもしれません。まずは立禅の時に、自分の重心が足裏のどのあたりにあるか確かめてみて下さい」
身体の左右差については動きの中で意識する(させられる)ことがたびたびあるが、前後差には気づいていなかった。そこもこれから、探っていってみようと思った。
ショルダーバッグを左右どちらの肩にかけるか。
リュックサックを、背負う方が落ち着くか、腹側にかけた方が落ち着くか。
体育座りをする時、手を脛の上で組んだ方が安定するか、膝の下、ひかがみ側で組んだ方が安定するか。
それでその人がどちら寄りの重心かわかるのだという。そこも勉強してみたい。
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