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酒の席では若輩の部下にこそ心を砕け

 酒の席では、はるか下座の者にまで、常に目をかけ言葉をかけてやるようにせよ。同じ酒でも情をかけて飲ますならば、誰でもいっそう嬉しく思うものだ。
 特に品性のかけらもないような者には、情けをかけてやるものだ。そうすれば相手は限りない嬉しさを感じて、仕事を大切にするだろう。

『仕事で活かす武士道 北条重時の家訓48』(内外出版社)

 平成生まれは飲み会に来ない。
 そうぼやく昭和世代は、文句を言う前になぜ来ないのかを真摯に考えた方がいい。というのが私の考えです。
 私はバブル世代ですが、いわゆる「会社のおつきあい」は常に断っていました。行きたいと思ったときだけ参加していたのです。
 当時は勇気のいる行動のようでしたが、嫌なものはイヤなのだから仕方がありません。
 でもね、こういう重時のような心のある上司だったら、そこまで拒絶しなかっただろうと思うのです。
 平成生まれ、我が道を行こう。新たな時代を力強く築くのは、君たちです。君たちに可能な限り良いバトンを渡すように努めよう。


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石川真理子
みなさまからいただくサポートは、主に史料や文献の購入、史跡や人物の取材の際に大切に使わせていただき、素晴らしい日本の歴史と伝統の継承に尽力いたします。