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京都 TEA SHOP JIROBE 和紅茶への静かなこだわり

 オンラインンで購入していた京都のJIROBEさんの紅茶。

 お茶箱が「婦人画報」でも取り上げられたので、ご存じの方もいらっしゃるかと思う。
 くだんのお茶箱は、ずっと売り切れだったのだが、ふとサイトを開いてみたら在庫があり購入することが出来た。その時は、それが最後のひとつだったようで、またすぐに在庫なしになった。
 それが、こちら。

撮影:魚住心

 届いたときは、嬉しくてずっと眺めていた。
 お店のパンフレットとともに、なんと手書きのお手紙まで添えられていて感激した。
 それから時折、オンラインで購入している。
 お茶箱が登場する度に、「入れもの好き」の私は絶対に入手してしまう。
 だってかわいいんだもの。

 

 もちろん、箱だけでなく、和紅茶も風味がとてもよい。
 フレーバーティーが中心だけど、素材であるお茶を損なうことなく、活かしあっているのだ。

 JIROBEさんは大原にお店があるのだが、ファンの方から「なんとか京都市内にお店を出してもらえないか」と熱望されて、去年、北山にショップをオープンしたそうだ。


  一月半ば、そのお店に行ってみた。 案の定、センスのよい佇まい。 「いつもオンラインで購入させていただいています」と、そっと伝えると、名前を聞かれた。
「石川真理子です」
なんと、覚えてくださっていた。
こういうことは、無条件に嬉しいものである。
 いつもご丁寧な手書きのお手紙を添えてくださっているだけあるなぁと感じた。


一緒に仕事をしている人が秋頃だったか大原の本店に行かれ、 「イケメンの店員さんが色々詳しく教えてくれました」と話していた。
 「イケメンの店員さん」というだけで見苦しいほど羨ましがっていたのだが、 北山のお店で無事にお目にかかることができた。
 イケメンさんが煎れてくださったお茶をいったい何種類、試飲させていただいただろう。
 どれも美味して全部欲しくなってしまった。
 それで、あれもこれもと大人買いした。
 私が「金に糸目をつけない」のは、この程度で、 かわいいものだと自分でも想う。


 お茶は、やっぱり譲れないのだ。
 「お茶とお海苔は、お値段なのよ」とは母の言葉だ。
 このふたつは、価格を正しく反映するということだ。
 多くのモノは高価であっても必ずしも良いものとは限らない中で、お茶と海苔は値段で選んで間違いないと理解していいのだろう。
 母の教えに従って色々試してみた結果、確かにそうだと納得した。
 
 お茶の価値は単に美味しいかどうかというところに留まらない。
 贅沢な時間と空間を与えてくれるものなのだ。
 それがわかると、多少値が張るのもわかってくる。
 上質なものが与えてくれる優雅な時間は、ほかには替えられない。
 JIROBEさんが同封してくださったお手紙にあった一文が今も忘れられない。

「真理子様のお茶の時間が優雅なものとなりますよう」



写真:魚住心


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石川真理子
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