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歳の瀬の記 12月28日
よく晴れておだやかな年の瀬が続いている。
28日ともなると、さすがに押し詰まってきた感が増してきて、
おせちを作る順番を何度も確認したり、
あとは何を買っておくのだっけとか、
お正月飾りをするために主だったところの大掃除をしなければ等々、
やや混乱気味で焦ってしまう。
玄関前を掃き清め打ち水をした後で、ふと空を見上げると、真綿を薄く引き延ばしたような雲が出ていた。
忘れがたい一年が、終わろうとしている。
毎年、「なんて良い一年だったんだろう」と、最高を更新しているような感じだけれど、今年は単純に「良い年」で片づけられない。
1ミリも予想できなかった展開を経験し、言葉にならない感動と感激が幾度もあった。
一生、忘れることのない一年になったことは確かだ。
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神棚を浄めあげて、しめ縄を新しくした。
今年と同じタイプのしめ縄を購ったのだが、並べてみて驚いた。
最初は若々しい青い色をしていたのだ。
たった一年で薄茶色に変わっている。
その変化を目の当たりにした時、なぜか涙が出てきた。
一年が過ぎたのだ。
それがどんなに奇跡的なことであったかしれない。
この一年、守られて生きてきた。
歳神様を感じた。もうすぐお別れなのだ。
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しめ縄を取り替え、古いお札やお守りをまとめることができたので、午後はお礼参りに出かけた。
寒冷地に雪を降らせている雲が、こちらまで遊びに来ているようだ。
お札をお納めしてからお礼参りをして、新たなお札をいただいた。
こうして次第に新たな年へと気持ちが向いていく。
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おせち料理の仕込みは28日の夜から始まる。
まずは黒豆と数の子。
黒豆は煮汁に一晩浸けておく。
数の子はたっぷりの水に浸して塩抜きをする。
いつもの黒豆を購入して、ふと、妙な気がした。
「小田垣商店」
そう、いつも、この店のを買うのだけれど・・・
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ああ!そうだったのか。
今頃気づいた。
小田垣商店さんには、今年、5月と8月に訪れたのだ。
この袋の様子からは想像できないモダンなショップとカフェがあり、
5月にはスイーツを、8月にはランチをいただいた。
思いがけず、今年の想い出とつながった。
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丹波篠山・河原町。タイムスリップしたような町並み
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