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【無料】"慰謝料"の発生条件と条件外でも取れる"解決金" - 離婚・別居の基礎知識
婚離宮(kon-no-rikyu)です。
今回の記事では、離婚時の慰謝料について、ざっくりと分かりやすく解説したいと思います。
この記事では、主にこんな方におすすめです。
「離婚」で検索して出てくる記事は、「弁護士にご相談ください」という弁護士の営業文言があり、あまり信用できない
離婚するにあたって、慰謝料がそもそももらえる/かかるかを知りたい
離婚の慰謝料がいくらぐらいもらえるか/払わなきゃいけないかの金額感を知りたい
慰謝料もらえる条件を満たしていないけど、慰謝料相当額が欲しい
この記事を書いている婚離宮は弁護士ではありませんが、
自身の調停離婚を弁護士なしで経験した離婚にちょっと詳しい一般人です。(なので、利害関係はありません)
離宮のことをより詳しく知りたい方は、下記の記事をご参照ください。
離宮の記事では、実体験以外の法律的な知識は、弁護士さんが書いたソースを明記し、分かりやすく・かつ正しい情報をお伝えします。
離婚時の慰謝料が請求できるケース・できないケース
離婚といえば、芸能人の離婚報道でもしばしば出る「慰謝料」が有名ですね。
ご存知かしれませんが、離婚だけでは、必ず慰謝料が発生するわけではありません。
慰謝料は、離婚に至った致命的な原因が相手にある(=相手が"有責配偶者"である)場合に、相手に対して請求ができるものです。
実際に、慰謝料が発生する原因は以下のようなものです。
不貞行為(=不倫)があった
合意的な理由なく相手を見捨てる行為(=悪意の遺棄)をした
例
生活費が必要な状況なのに渡してくれない
同居している家から無理やり追い出される
世話が必要なぐらいの病気なのに世話をしない
DVやモラハラがあった
夫婦双方の年齢が若いのに、一方的に相手に拒否されてのセックスレスが続いた
ギャンブル依存症で、生活費を使い込み、借金まで作られた
そのほかにも、慰謝料が請求できるケースはいろいろあります。
詳しくは、下記を参考にしてください。(下記サイトを参考に記載しています)
一方で、上記に挙げた事由がない場合、離婚に至るほどの要因ではないとみなされ、慰謝料を請求できないことがあります。
つまり、よくある"性格の不一致"では慰謝料の請求はできないということです。
慰謝料を請求したい場合に気をつけるべきこと
慰謝料を請求する際は、特に以下の2点を心得ておく必要があります。
注意点1. 証拠が必要
ただ、一点注意いただきたいのは、調停や裁判の場合は、これらの事由を"立証"する必要があるため、明確な証拠が必要です。
証拠としては、下記のようなものが挙げられます。
相手の自白(録音または念書)
その他客観的な証拠(写真、録音、診断書、メールなど)
注意点2. 慰謝料の請求には時効がある
この離婚に際する慰謝料の請求ですが、厳密には「時効」があります。
以下のいずれかの期間を一つでも超えてしまうと請求ができなくなります。
該当の損害を知った(例. 不倫などの事実を知った)時から3年
該当の損害があった(例. 実際に不倫をしていた)時から20年
離婚した日から3年
慰謝料っていくらもらえるの?
慰謝料が発生する原因が相手にあり、証拠も集まり、時効も問題なし!となった場合、
実際問題いくらぐらいもらえるものなのでしょうか。
冒頭のセクションで例に挙げた慰謝料の相場は以下のとおりです。
不貞行為(不倫):100〜300万円
相手を見捨てる行為(悪意の遺棄):50〜300万円
DV:50〜300万円
セックスレス:0〜100万円
とはいえ、被害を受けた回数や期間、程度によって金額は上下します。詳細については、下記が参考になりますので、ご一読ください。
実際の金額がいくらになるか?については、一度弁護士さんに"相談"することをおすすめします。
"相談"は、"弁護を依頼"するのとは違って、非常に安価に意見を伺える方法です。
「"相談"と"弁護"の違い」や、「"相談"をどうやって有効活用する?」について今後、記事にしていきますので、乞うご期待ください。
※完成次第、リンクを貼りたいと思います。
慰謝料請求条件には当てはまらないけど、お金が欲しい時の"解決金"
慰謝料を請求には、相応の要因と証拠が必要と述べてきましたが、"慰謝料に該当しないけど、慰謝料相当額が欲しい"パターンもありますよね。
例えば、以下のような例です。
性格の不一致だけど、相手に合わせるのにすごく大変だった
相手が不倫をしていると思っているが、明確な証拠は得られていない
こういうケースにおいては、"慰謝料"は使えないので、代わりに"解決金"という名目の一時金(※)が使われることがあります。
※あくまで、一括支払いがベースの一時金で、毎月発生する費用にはできません。
上記のケースの他にも、相手が離婚に応じてくれいないので、条件を飲んでもらうためなど、幅広いケースで使われます。
実際、離宮の実体験でも、離婚調停の中で、解決金という名目で財産分与に色をつけた金額を一括で支払いました。
解決金の注意点
一見、万能な"解決金"ですが、主に以下の2点のような注意点がありますので、ご注意ください。
注意点a. 離婚裁判では請求できない
この解決金ですが、慰謝料や財産分与のような法的に定められているではないので、裁判や審判では用いられないようです。
なので、離婚協議または離婚調停の場で請求しましょう。
逆にいうと、慰謝料請求を立証できないケースでは、協議や調停ではまとまらず、裁判や審判になると解決金も慰謝料ももらえなくなることもあり得ます。
慰謝料請求の立証が難しい場合は、早めに話をまとめるのも手かもしれません。
注意点b. 清算条項を必ず設ける
解決金によって、離婚をする際には必ず清算条項をつけましょう。
調停であれば、自動的に調停委員または裁判官よりつけてもらえるかと思いますが、協議離婚の場合は盛り込み忘れに注意してください。
盛り込み忘れると、仮に離婚後に不倫などの事実が発覚した場合、追加で慰謝料を請求される場合があります。
実際の離宮の離婚調停でも清算条項を設けており、解決金の支払いとセットで、以下のような文面でした。
・相手方は、申立人に対し、本件離婚に伴う解決金として、xxx万円の支払い義務があることを認め、これを令和y年m月末日限り、第x項記載の口座に振り込んで支払う。
・当事者双方は、本件離婚に関し、本調停事項に定めるほか、何らの債権債務がないことを相互に確認する。
解決金について、もう少し細かく注意点等知りたいという場合は、下記が参考になるかと思います。
(このセクションの内容もこちらを参考にしております)
まとめ
慰謝料請求の条件として、主に3点が慰謝料を必要と述べてきました。
離婚に至る明確な原因が相手にあること
上記原因を立証する証拠があること
請求の時効に達していない(=下記、全てを満たす)
原因となる事象の事実を知ってから3年以内
離婚して3年以内
原因となる事象から20年以内
上記に該当しないが、慰謝料が欲しい場合には、離婚に際する種々の問題に対する"解決金"という概念をご紹介しました。
一方、解決金を用いるときには以下の注意点があることもご紹介しました。
協議離婚・調停離婚で有効であり、裁判や審判では適用できない
後に追加で慰謝料を請求されるなどを防ぐため、清算条項をつける(特に協議離婚)
以上、ご参考になりましたでしょうか。
長くなりましたが、閲覧いただきありがとうございました。
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